2015 Fiscal Year Research-status Report
同性ケアとその根拠:レズビアンとケア提供者の相互作用からみた安全概念の検討
Project/Area Number |
24510382
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Research Institution | Kobe City College of Nursing |
Principal Investigator |
藤井 ひろみ 神戸市看護大学, 看護学部, 准教授 (50453147)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | レズビアン / 性自認 / 同性パートナーシップ / クイアスタディー / 性的指向 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、社会で広く認知されている同性ケアについて、ケア提供者がケアを受ける人と同じ性別であるということをもって成り立っているケアの安全性の概念を、クィア理論を用いて再検討することにある。そのために、異性愛以外の性的指向を持つクライエントのうち、とくにレズビアンに着目して、レズビアンであるクライエントと、クライエントと同性である女性のケア提供者との相互作用過程において、どのような構成要素がクライエントの「安全」を成り立たせているのかを、明らかにしようとするものである。 平成27年度は、これまでのレズビアンと医療従事者の相互作用関係に加えて、理論構築を補強するために、MtFレズビアン・医療授時者のケア経験のインタビュー調査を追加した。これらの成果を加えて成果発表(成果報告書の出版)するために、次年度までの研究期間の延長を申請した。申請後、看護学研究者、クィアスタディ-ズ研究者、レズビアン支援団体主催者にピアレビューを依頼する。その意見を参考に、理論化を完成させ最終的な成果公表に至る予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の目的を達成するために、対象者のセクシュアリティ多様性を追加してMtFレズビアン・医療従事者のインタビューを4回実施した。その結果・考察も研究成果内容に加えたため、研究計画がやや遅れ、成果報告を次年度に行うこととした。
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Strategy for Future Research Activity |
1年間の研究期間延長を申請し、平成28年に研究成果報告書を出版する。すでに研究成果の大半はまとめ、印刷業者との打合せ等も終えている。追加分のインタビュー結果・考察部分を加筆し、平成28年中に出版する。
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Research Products
(7 results)