2013 Fiscal Year Research-status Report
ソーシャル・キャピタルが女性の政治参画、ジェンダー関連政策に及ぼす影響
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24510384
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
大山 七穂 東海大学, 文学部, 教授 (00213893)
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Keywords | ソーシャル・キャピタル / ジェンダー / 女性の政治参画 / 神奈川県市町村 |
Research Abstract |
平成24年度に実施した神奈川県市町村のマクロデータに基づくソーシャル・キャピタルと女性の政治参画の関係性の研究をとりまとめて、学会(国際ジェンダー学会2013年大会)で発表し、論文(「ジェンダーとソーシャル・キャピタル試論」『東海大学紀要文学部』第99輯)にまとめたが、関係性をより明確に析出するために、地域のソーシャル・キャピタルを表す指標としてより妥当性の高いものを追及することが必要であると痛感した。そこで、地域の現状をより的確に把握していると思われる市町村議会議員を対象に、市町村の地域特性(ソーシャル・キャピタルを含む)と政治参画に関するアンケート調査を実施した。調査対象者は神奈川県内の市町村議員全員(789名)で、2013年11月~12月に郵送法にて行なった。調査項目は、選挙区の特性および選挙の実態、議員としての活動や意識、所属議会の特性などである。333票の回答を得て(回収率42.2%)、現在結果を集計し、分析を進めている段階である。今回の調査結果に前年度のマクロデータを加えて、ソーシャル・キャピタルの指標を精緻化し、地域の女性の政治参画との関わりを分析していく予定である。また、議会議事録や議会便りから地域のジェンダー政策の推進状況を抽出し、ソーシャル・キャピタルとの関連分析を進めていく。アンケート調査とは別に、地域政治に関わった経験のある女性にもヒアリングを試みたが、ソーシャル・キャピタルに関わる情報を引き出すことがなかなか困難であることがわかった。今後さらにヒアリング調査を進めていくべきかどうかは検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成24年度における市町村のマクロデータに基づいた量的分析から期待した結果が得られなかったので、市町村議会議員を対象にアンケート調査を行い、再度量的分析を進めることにした。神奈川県内の市町村における「ソーシャル・キャピタルと女性の政治参画の関係を検討する」という研究目的に添って研究を進めてはいるが、量的調査を重ねたことにより、当初予定したヒアリング調査が進められていないという点で、研究はやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度に実施した議員調査を詳細に分析し、ソーシャル・キャピタル指標を精緻化するとともに、市町村のマクロデータと合わせて地域の総合的データを作成し、女性の政治参画との関連を再度分析していく。また、ソーシャル・キャピタルの豊かな地域とそうでない地域の議事録や議会便りからジェンダー関連政策を抽出し、ソーシャル・キャピタルとの関連性を検討していく。当初は女性議員や政策・方針決定に関わる女性たちにヒアリング調査を実施する予定であったが、地域全体の状況というよりは対象者の個人的経験に偏向しそうなので、マクロデータとアンケート調査データに基づいた量的分析と議会議事録等のドキュメントの内容分析によって研究を推進していくことを考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実施した市町村議会議員調査の分析が終了していないため 調査分析終了後の結果の公表に関わる費用として使用する予定である。
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