2012 Fiscal Year Research-status Report
リソース間連携を考慮したサンスクリット写本データベースの構築に関する基礎研究
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24520060
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | 一般財団法人人文情報学研究所 |
Principal Investigator |
苫米地 等流 一般財団法人人文情報学研究所, 仏典写本研究部門, 主席研究員 (60601680)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加納 和雄 高野山大学, 文学部, 助教 (00509523)
永崎 研宣 一般財団法人人文情報学研究所, 人文情報学研究部門, 主席研究員 (30343429)
宮崎 泉 京都大学, 文学研究科, 准教授 (40314166)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | サンスクリット写本 / データベース / 仏教学 / 印度哲学 / 人文情報学 |
Research Abstract |
本研究課題は、東京大学東洋文化研究所において公開されているサンスクリット写本データベースの改善・拡張を通して、サンスクリット写本情報を電子的に記述・データベース化する手法の開発にむけた基礎研究をその目的とするものである。 H24年度は、情報交換用メーリングリストを開設して恒常的な意見交換を行ないつつ、研究代表者・研究分担者各自がそれぞれの担当作業を遂行した。具体的には、代表者苫米地は全体の統括を行ないながら、分担者永崎とともにデータベースの仕様案を検討し、データ入力の形式としてTEI P5に則ったXML形式を採用することを決定した。また、データ入力作業者2名を雇用して基礎となる写本カタログデータの入力を開始、現在までにカタログエントリー全518件のうち、約200件をXML化した。分担者宮崎は、データ形式の決定に参与するとともに、京都大学文学部所蔵写本のカタログデータを精査し、そのTEI P5形式への適合性を検証した。分担者加納は、東京大学所蔵サンスクリット写本に関連する研究書誌情報のアップデート作業を開始した。 また、本年度は研究集会を3回開催(東京2回・京都1回)した。第1回研究集会では、研究方針および作業分担の確認を行なった。第2回集会では、入力データ形式について検討しTEI P5の採用をプロジェクトとして承認した。第3回集会では、それまでに入力を終えた基礎データを詳細に検討し、サスクリット写本カタログに対するTEI P5の具体的適用に関わる問題点の洗い出しを行なった。 以上の作業・研究集会を通して得られた知見・情報は、今後持続的に拡張可能なサンスクリット写本データベースの構築にあたって必要な基礎的ノウハウを構成するものとして今後の研究遂行に活用されることとなる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の計画において予定されていた中心的事項、すなわち東大写本カタログの精査ならびにデータ形式の画定・データの入力開始・東大所蔵写本に関する書誌情報の蓄積・京大写本カタログの精査をほぼ予定通りに遂行することが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、研究計画にしたがってデータ入力の継続とデータ形式の妥当性検証を行ない、また、書誌情報のアップデートを続行する。データ入力が一定の質・量に到達した段階で、データベースの実装・インターフェースの設計に入り、試験運用を開始しさらなる問題の洗い出しを通してデータベース仕様の継続的改善を目指す。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
データ入力作業者のスケジュール調整によって人件費に余剰が生じたため、次年度使用額が発生した。当該研究費は、研究代表者分の翌年度請求額と合算して人件費および物品費として使用する。
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