2013 Fiscal Year Research-status Report
地域固有の精神文化に基づく文化活動が地域活性化に及ぼす効果とその方策に関する研究
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24520142
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Research Institution | Tokyo National University of Fine Arts and Music |
Principal Investigator |
枝川 明敬 東京藝術大学, 音楽学部, 教授 (60272283)
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Keywords | 地域再生 / 文化資源 / 地域活性化 / 精神文化 / 民俗文化 / 有形文化財 / 無形文化財 / 文化会館 |
Research Abstract |
25年度は, II.地域の精神文化の具体的な展開方策の検討調査 [1]歴史・文化・民俗資源の整理と地域固有の精神文化の発掘並びに経済活動の状況の分析 ◎それぞれのモデル地域で受け継がれてきた文化資源(活動)を抽出し,整理を行った.◎発掘した文化資源(活動)を通じて,地域固有の精神文化を発掘した.①モデル地域の抽出地域の精神文化をもとにした文化活動の具体的な展開を検討する地域として,全国7地域を対象とし,本州の関東・中部・近畿・中国・四国・九州各地域別に具体的文化活動の調査を行った.②地域の歴史・文化・民俗資源の整理抽出した地域ごとに,現地調査やヒアリング,既往資料等により,文化資源(活動)及び職種・経済活動指標を整理したが,文化会館の地方における果たす役割の重要性が改めて指摘できる.③地域の精神文化の発掘と経済活動との関連検討 発掘した歴史・文化・民俗資源を通じて,その地域に根付く精神文化の事例を収集した.特に,伝統文化(食文化を含む)のうち,いわゆる無形文化(ソフト)が急激に失われており,その原因として,人口の高齢化以上の過疎化あるいは人口流出によることがわかった.地域社会再生への切り札とする文化財(無形有形)の再生が行政を中心として行われていることが知れた. ついで,[2]地域の精神文化による地域づくりへの取組みに関するヒアリング調査を行っている. ◎地域づくりの主体となる組織や情報の発信主体となる組織等を抽出し,これまでの取組み実態や地域の精神文化を活用した地域づくりのあり方,地域住民への発信方法,経済発展・地域開発などへ関するヒアリング調査を現在企画中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
地域の事情に応じた現地調査が不可欠であるが,その調査時期によって,地域住民の意識が変化する可能性があり,一律的画一的調査がなじまないことがある.その地域の事情に応じた適切な調査設計を考慮するので,概ね順調に研究がすすんでいるもののいわゆる相手次第的な作業もあって,地域ごとに作業進展に凹凸がある.
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Strategy for Future Research Activity |
26年度では, [3]地域の精神文化を活かした地域づくり,地域の経済成長の具体的展開方法の検討◎地域の精神文化を地域づくり,経済発展へ活かすための具体的な展開方策について検討する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究実施報告にも記載したが,現地調査は,相手先の住民や行政担当者あるいは,祭等無形文化財の開催期間によって,調査企画,実施の状況が異なってくる.そのため,予定していた調査対象地域の変更や調査期間の変更があった.そのための旅費計画の計画との相違と配布資料等の作成の媒体変化(紙からWEB等への変更)にによって,経費が削減された. 26年度は,当初の計画通りに使用が可能と思われる.さらに,調査地域から事例集を含む成果物刊行を提言されているので,印刷物に経費がかかると予想され,25年度節約分が費消されると考える.
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[Presentation] 文化と科学2014
Author(s)
枝川明敬
Organizer
名古屋大学レクチャー
Place of Presentation
名古屋大学
Year and Date
20140201-20140201
Invited
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