2013 Fiscal Year Research-status Report
東洋蓄音器(オリエントレコード)の社史調査とディスコグラフィの作成
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24520168
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Research Institution | Kyoto City University of Arts |
Principal Investigator |
大西 秀紀 京都市立芸術大学, 公私立大学の部局等, 非常勤講師 (60469111)
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Keywords | 大衆芸能 / SPレコード / 78rpm / 蓄音器 / 蓄音機 / レコード会社 / 京都 |
Research Abstract |
当該年度の研究実施計画の第一は、前年度に実施できなかったSPレコードの成分分析を実施することであった。この分析はレコードの生産技術の系譜をたどることを目的とするものだが、データの精度を上げるために当初の研究計画より分析の枚数を倍増し、100枚に関する分析データを得た。これにより明治・大正期に国内生産されたレコードの技術的な流れを把握したいと考える。データの分析は現在進行中である。 第二はディスコグラフィ(音盤目録)作成のための資料収集だが、大正9年1月発行のオリエントレコード一枚刷総目録を入手できた。前年度に入手した同社の初期の総目録に加え、今回これを入手できたことにより、本研究の目的とする東洋蓄音器時代に発売されたレコード(正規盤)の全貌をほぼ明らかにすることが可能になった。また大正4~6年頃のものと思われる東洋蓄音器合資会社の複写盤に関する一枚刷総目録も入手した。これにより「八千代レコード」「からとりレコード」が同社の制作であることが明らかになった。ディスコグラフィ作成作業の進捗は現在8割程度である。 第三の社史作成に関しては、新聞記事から当初複写盤製造を専門とした東洋蓄音器合資会社に連なる京都興業社の存在を確認できたのが大きい。これまでの日本レコード史に関する記述では全く触れられていなかった情報である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当該年度は学会発表や講演等を大小含め多数行なう必要があったため、本来当研究に費やす時間をその準備等にかなり割かれたのが大きな理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は本研究の最終年度であるため、残るデータ入力作業等にアルバイトを活用し、より効率よく本研究を推進したい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
前年度並びに当該年度の出張調査の回数が予定より少なかったため、旅費が圧縮されたためといえる。 現在当研究の進捗は若干遅れ気味であるが、前述の通りデータ入力等にアルバイトを依頼し遅れを取り戻す方向に残額分を使用したい。
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Research Products
(4 results)