2012 Fiscal Year Research-status Report
琉球古典音楽の実技教育における音楽基礎能力の養成方法
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24520171
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Okinawa Prefectural University of Arts |
Principal Investigator |
近藤 春恵 沖縄県立芸術大学, 音楽学部, 教授 (50316204)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金城 厚 沖縄県立芸術大学, 音楽学部, 教授 (50183273)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | solfege / formation musicale |
Research Abstract |
邦楽・琉球音楽分野での音楽理論・ソルフェージュの分野で実績のある大学、研究団体などに赴き、担当教員、演奏家などから資料を収集、レクチャ―聴講、および研究会を開催した。また、現在、国内で発刊されているソルフェージュ、基礎的音楽理論書などを収集し、クラスごとの授業での共通教材としてのテキスト作成への資料として、今後も継続的に収集しつつさらに精査して行きたい。 邦楽・琉球音楽以外の分野で、昨今盛んに研究が進み音楽大学や作曲家が中心となって開催されている、洋楽系におけるソルフェージュ教育の研究発表や、奏者から見たソルフェージュへの提言などのシンポジウムなどにも参加・聴講し、幅広く資料を集めることができた。洋楽の分野でも、実際の音楽大学や研究機関での教育は、これまでの反省を踏まえ「何のための音楽基礎教育なのか」という観点からの見直しが、積極的に行われていることが明らかになった。学習者のさまざまなレベルやジャンルごとに、それに対応すべく演奏家、作曲家から見たあるべきソルフェージュの新しい方向性を見出しつつある。それに比べ、邦楽・琉球音楽の分野では、教授者は個人実技の延長での対応であることが多く、一貫し教育の方向性がまだ見えていないのが実情のようであった。更に、この分野での教授者、担当者と意見交換、授業参観などを継続的に行い、教材作成の資料をより広く集めてゆく必要がある。また、平成24年度には琉球音楽の基礎能力授業の担当者を中心としたセミナーがより多く開催したかったが、日程調整が難しく当初の計画ほど回を重ねることができなかった。次年度もさらに継続して行きたいと考えている。 本研究の「『琉球古典音楽』の実技教育における音楽基礎能力の養成方法」が、実は洋楽・邦楽も含めた幅広い音楽領域の中で考察を深めるべきであるという新たな課題点を見出したことが、最大のポイントであるように考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
琉球芸能の基礎能力担当者を招へいしてのセミナーが、当初の回数より少なく、実際的な教材の調査をより深め手行きたいと考えている。 また、邦楽のソルフェージュ関係のセミナー、研究者が希少なため、より広く情報収集し、意見交換の機会を増やすべきであると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
琉球音楽の基礎能力担当者からの実際的な教材を取集する。 邦楽関係の大学、奏者からの基礎能力に関する資料収集、特に授業参観を積極的に実施し、教育現場の実情を教材に反映させる。また、海外へも視野を拡大し、民族音楽と洋楽との教育を両立させている音楽大学やその教育研究、教材研究にも収集を広げていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
日本国内での音楽大学等に赴き、授業参観を行い、教授者、奏者からの助言収集を継続させる。 特に邦楽系コースを持つ音楽大学、奏者からの意見交換なども継続的に行いう。 琉球楽器、邦楽器のための作品の作曲・研究・発表を継続的に行う。
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Research Products
(1 results)