2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24520178
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Bunka Gakuen University |
Principal Investigator |
長沢 幸子 文化学園大学, 服装学部, 教授 (20261092)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | ファッションイラストレーション / ファッションデザイン画 / スタイル画 / ファッションドローイング / モードドローイング / アート / サブカルチャー / クールジャパン |
Research Abstract |
ファッションイラストレーションの課題について、定量評価による検証を行い、現在、学会誌に論文を1報投稿し査読中である。平成25年度中に研究成果を報告するべく対応している。 被服設計用ファッションイラストレーションの課題を研究するにあたり、ファッションクリエーションの現場を調査する必要性を認識した。そこでまず、伝統に基づく手法でファッションクリエーションを行っているラグジュアリー・メゾン2社を見学した。パリ郊外アニエール・ジュヌーヴィリエ・レクルティーユAsnieres Gennevilliers Les Courtiellesにあるルイ・ヴィトンLouis Vuittonのアニエール工場・博物館見学(2013年3月14日)、パリ市内モンテーニュ大通りAvenue Montaigneにあるクリスチャン・ディオールChristian Diorのディオール・ブティックアカデミーDior Boutique AcademyとオートクチュールサロンSalons Haute Couture見学(同3月15日)である。またさらに、最先端の手法でファッションクリエーションを行っているファスト・ファッション・メーカー1社、すなわちインディテックス社(≒ZARA)本社・工場見学(同3月21日)を行い、両者の異同を視察した。 その結果、以下の結果を得た。①いずれの手法においても被服設計用ファッションイラストレーションは描かれており、ファッションクリエーションにおいて、閃いたインスピレーションをスケッチで描き表すことができる能力・技術の重要性は不変である②描かれ方、表現については、従来とは多少の変化の兆しも見られた。 以上を踏まえ、次年度はさらに調査を進め、研究成果を発表してゆく予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度につき、学会誌に投稿した論文1報が現在査読中である。 論文の内容は、ファッションイラストレーションの印象度調査を実施し、描法の検証を試みたものである。すなわち、描法で描かれたファッションイラストレーションを初学者が見たときの印象を把握する実験を実施した。その結果、描法は、用い方に一定の注意をすれば、表現の幅を広げるのに有益であることが定量的に明らかになった。平成25年度中に成果を報告できるよう、引き続き、査読に対応してゆく。 また、描法を用いた作品制作発表を行い、デザイン系の専門家の評価を得た。 初年度目は、基礎調査を中心に取り組んだため、研究はおおむね順調に進展していると言える。
|
Strategy for Future Research Activity |
引き続き、ファッションイラストレーションの課題について研究を進め、成果を発表してゆく予定である。2年度目は、初年度に行ったファッションイラストレーションおよび関連分野の基礎調査をもとに、各種の問題について解決策を探る研究活動を推進する予定である。活動の結果を論文にまとめ、新たに学会誌に投稿する予定である。また、研究作例を試作し、専門家の意見と評価を求めるなどをも予定している
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当該助成金が生じた状況は、基礎調査に時間がかかった為である。 平成25年度分と合わせた使用計画については、引き続き、研究の進展の為の図書、資料整理の為のPC消耗品、謝金、試作品の精密大型プリント費用、および研究成果発表の学会誌への論文投稿費用、学会参加の為の参加費および国内旅費などに使用する予定である。
|