2013 Fiscal Year Research-status Report
ヘミングウェイのキューバ・コネクション――フィンカ・ビヒア資料と政治性
Project/Area Number |
24520277
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松下 千雅子 名古屋大学, 国際言語文化研究科, 准教授 (90273200)
|
Keywords | ヘミングウェイ / キューバ |
Research Abstract |
本研究の目的は、キューバのヘミングウェイ邸フィンカ・ビヒアに残された蔵書などの資料を調査し、キューバで人生の三分の一を過ごしたノーベル賞作家のキューバでの生活を明らかにすることである。2013年の研究実施計画では、調査旅行を、ハバナで開催される国際ヘミングウェイ・コロキアムに合わせることにして、研究発表も行う事にした。また、博物館館長の紹介で、生前のヘミングウェイを知る人にインタビュー調査をアレンジすることができた。2013年6月に渡航し、学会発表、蔵書の調査、現地でのインタビュー調査を無事終える事ができた。また昨年度予定していたMiriam B. Mandel氏とも、ハバナで面談をすることができた。2014年度には、これらの調査を踏まえた研究成果を、日本ヘミングウェイ協会の全国大会で発表する予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
キューバでの資料調査とインタビュー調査を実施することができた。さらに国際ヘミングウェイ・コロキアムで、研究成果を発表することができた。本年度の目的はおおむね果たせたといえる。とりわけ、インタビュー調査は、当初の予定に含まれていなかったので、計画以上の成果といえる。反面、計画時に調査の対象としていたヘミングウェイの政治的活動に関する資料については、保管場所が政府の機関に写されていたため、博物館での閲覧ができなかった。確実に資料を見るには、キューバにある現物ではなく、ボストンに保管されているマイクロフィルムにアクセスする方がよいかもしれない。このことを2014年度の検討課題とする。
|
Strategy for Future Research Activity |
当初、調査の対象としていたヘミングウェイの政治的活動に関する資料については、保管場所が政府の機関に写されていたため、博物館での閲覧ができなかった。確実に資料を見るには、キューバにある現物ではなく、ボストンに保管されているマイクロフィルムにアクセスする方がよいかもしれない。これまでの調査で明らかになったヘミングウェイの私的な生活に関しては、すでに十分な資料を入手しており、調査を踏まえた研究成果を、日本ヘミングウェイ協会の全国大会で発表する予定である。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
残額が、旅費や謝金として使用するには不足するため、次年度と合算して使用する。 次年度の使用計画として、学会発表のための出張旅費、英語論文作成のための英文校閲費、必要に応じて調査良好のための出張旅費としての使用を予定している。
|
Research Products
(6 results)