2016 Fiscal Year Annual Research Report
Political Studies of 20th-21st Century American Drama: 1900 to Post-9/11
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24520284
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
貴志 雅之 大阪大学, 言語文化研究科(言語社会専攻、日本語・日本文化専攻), 教授 (30195226)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | アメリカ演劇 / 政治学 / 人種 / ジェンダー / クイア / 歴史 / パラダイム / 帝国主義 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度の研究成果は次の2点である。(1)劇作の政治学を射程においたユージーン・オニール 作品の「抒情と不寛容」に関する研究(日本アメリカ文学会関西支部第60回支部大会フォーラム「不寛容な時代の愛――アメリカ文学における抒情の系譜」2016年12月3日)。(2) アフリカ系アメリカ演劇に関する日米の研究動向の研究に基づく書評「アフリカ系アメリカ人の「サイクル」――ヒル地区の地政学 桑原文子『オーガスト・ウィルソン――アメリカの黒人シェイクスピア』白水社、2014. xxvi+490pp.」(『英文学研究 支部統合号』第9巻[日本英文学会]2017年1月,213-16.)。さらに以下の研究に携わった:(1)スーザン=ロリ・パークスを焦点化したポストコロニアル・アメリカ演劇研究。成果は日本英文学会第89回大会シンポジウム「ポストコロニアリズム以後の演劇」(2017年5月21日)で発表予定; (2)編著書『アメリカ文学における幸福の追求とその行方』の企画・出版準備(金星堂より2017年度中に刊行予定);(3)本科研の総括・再検討・再編。成果は2018年に刊行の予定。 補助事業期間全体で実施した研究の意義は、アメリカ社会の支配的パラダイムとの対抗/共犯関係から捉えた20-21世紀アメリカ演劇の演劇政治学研究を実践・構築した点にある。成果の一旦は共著『アメリカン・ロード―光と陰のネットワーク』(英宝社,2013)および『災害の物語学』(世界思想社,2014)で発表。その他、T・ウィリアムズ、A・ウィルソン、ユージーン・オニール、エドワード・オールビーらの作品・劇作に関する政治学研究の成果を、日本アメリカ文学会全国、関西支部、中・四国アメリカ文学会、アメリカ演劇学会等のシンポジウム、『アメリカ演劇』、『英文学研究 支部統合号』、『ポー研究』、『英米研究』(大阪大学)等で発表した。
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Research Products
(2 results)