2015 Fiscal Year Annual Research Report
現代ハリウッド映画とショック効果:イメージはネオリベラリズムをどう表象するのか
Project/Area Number |
24520318
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
吉本 光宏 早稲田大学, 国際学術院, 教授 (80596833)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ハリウッド / 映画研究 / ショック効果 / 新自由主義 / アメリカ研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
現代ハリウッド映画が生みだすショック効果と新自由主義のあいだにいかなる関連性が存在するかを理論的に考察し、さらに個々の映画作品が経済的および統治のシステムとしての新自由主義をアレゴリーとしてどう表象しているかを具体的に分析するという目的を持つ本研究の最終年度である平成27年度は、おもに論文執筆および学会発表に重点的に取り組んだ。まず5月にオーストラリアのシドニー大学の招待を受けて、“There Is No Alternative?: Dystopia of Capitalism in Contemporary Hollywood Cinema”と題する講演をおこない、現地のアメリカ研究専門家と交流する機会を得た。12月には早稲田大学において「ネオリベラリズムと視覚性」(Neoliberalism and Visuality)とテーマでワークショップを開催し、申請者自身および東京大学で教える研究者の発表に加えて、ニューヨーク大学(New York University)から視覚文化研究の専門家を招聘し講演をお願いした。またニューヨーク大学からの研究者には、申請者の所属する大学院研究科の学生とのミーティングに参加してもらい、アメリカにおける映画やメディア文化研究の現在の動向を中心に関連したトピックについて話をしていただいた。出版に関しては、“Cinematic Repetition and Neoliberal Subjectivity”というタイトルの論文を執筆し、 Transcommunicationの3-1号(2016年)に発表した。
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