2013 Fiscal Year Research-status Report
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24520330
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Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
秋元 孝文 甲南大学, 文学部, 教授 (70330404)
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Keywords | The Great Gatsby / 貨幣 |
Research Abstract |
5月に『現代作家ガイド1 ポール・オースター 増補改訂版』出版。新たな作品に関する解説部分で当該研究での成果を含む新規追加事項を加筆。 7月、『甲南英文学』に当該研究のGatsby論とLondon論についての研究ノートを寄稿。 夏にSeattleにて調査、資料収集。次の各論として構想している作家、Jack Londonが金鉱掘りに出かけたKlondikeについての知見を得るため、Klondike Goldrush Historical Museumを訪問し、当時の金の採鉱活動の様子やその中継地となったシアトルの様子について知る。またUniversity of Washingtonでの資料収集を行った。 The Great Gatsbyについての各論を書き上げ、10月、日本英文学会九州支部大会シンポジウム「アメリカ文学とお金」(於鹿児島国際大学、司会・講師 九州大学下條恵子)にて昨年来考察を続けてきた「The Great Gatsbyと貨幣」を口頭発表。パネリストやフロアからの質問に新たな発想を得、本論の内容は加筆改訂ののち2014年に学会誌に投稿の予定。 2月、イスラエルの作家Etgar Keretのエッセイ「父の足あと」を『新潮』3月号に翻訳掲載。3月には来日したKeret氏と面談。本研究が直接的に射程に入れている「アメリカ現代小説」の範疇からは外れるが、同時代の英語に翻訳されてアメリカでも評価の高い世界文学における貨幣の問題も、本研究の発展形として可能ではないかという発想を得る。 3月、New Yorkにてリサーチ。Museum of American Finance、Federal Reserve Bankなどでアメリカの貨幣史に関する調査。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
正式な論文としてこそ発表されていないが、学会発表を行ったGatsby論はほぼ完成しており、あとは論文として発表するのを待つのみである。次の各論として構想してきたJack London論も2014年度中には書き上げ、次の各論であるRichard Powers論へと移行する予定であり、そのための背景的な資料もおおむね集まってきており、進展は順調といえよう。
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Strategy for Future Research Activity |
2014年においてはJack London論を書き上げ、可能であれば次の各論であるRichard Powers論へと進み、複利の問題を考察したい。この二つの各論が形になれば本研究全体の方向性が明確になり、修正すべき点も見えてくることと期待される。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究書の購入が予定より若干少なめになったため。 必要に応じて研究書や資料の購入に充当する予定である。
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Research Products
(2 results)