2014 Fiscal Year Research-status Report
19世紀末フランス文学におけるゴシック・リヴァイヴァルとヘレニズム
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24520348
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
加藤 靖恵 名古屋大学, 文学研究科, 准教授 (90313725)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | エミール・マール / 13世紀彫刻 / アミアン大聖堂 / プルースト |
Outline of Annual Research Achievements |
フランス学士院図書館のエミール・マール草稿資料の調査を続行した。昨年度より継続の『13世紀フランス宗教芸術』、『12世紀フランス宗教芸術』のメモについては、第1回の調査を終了し、特に重要なものについては記録をし、日本で分析を進めた。それを元にバイユ、ルーアン、アミアンの大聖堂にて、主に植物の彫刻を中心に現地での写真撮影とフランス国立図書館での資料収集を進めた。 特にアミアン大聖堂に関して、19世紀から現代までのモノグラフィーと専門論文を網羅的に調査し、フランスの学術雑誌に投稿した。 また,ゴシック建築に関するプルーストの言説については,フランス国立図書館所蔵の草稿ノート,カイエ34の分析をフランス草稿研究所のプルースト班とともに進め,校訂版の出版についての具体的な打ち合わせに入った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
5月と8月の2度のフランス調査旅行で大聖堂の現地調査と図書館での資料調査を順調に行うことができ、大きな成果を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
エミール・マール草稿の調査をさらに進める。自然表象に焦点をあてつつ、ゴシック芸術と古代ギリシア、イタリア美術の関連について、19世紀後半の美術専門論文、文芸批評、文学作品における事例を収集し、本研究のまとめと次の課題の明示を目指す。 それに関連する資料であるプルースト草稿ノートのカイエ34校訂版の出版にむけて最終的な準備段階に入る。
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Causes of Carryover |
海外注文の資料の一部が年内に到着しなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記資料の購入にあてる。
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Research Products
(4 results)