2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24520420
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
中山 俊秀 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (70334448)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 久美子 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 研究員 (40401426)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | カナダ / 危機言語 / 形態論 / 類型論 / 複統合性 / 記述言語学 / 北米先住民 |
Research Abstract |
本研究は、複統合性という形態的タイプが一言語の中でどのように形を取るのかを、ヌートカ語を対象としたケーススタディーを通して明らかにしようとするものである。研究所年度である平成24年度には、ヌートカ語における複統合性を通言語的に比較可能な形で捉えるための理論的枠組みを明確にする一方、データベースの予備的構築や非電子的データの電子化を進め、データ処理環境を整える一方、テキスト及び語彙・文例の調査を行いデータの拡充を行った。 理論的枠組みの構築に関しては、複統合的タイプとされる言語についてこれまで報告されてきた特徴などを調査し、複統合性と言われる性質の通言語的共通性と多様性の実態を把握した。それにより本研究を通して得られるヌートカ語の複統合性に関する知見をより広い文脈で意義づけることが可能になった。 データベースの枠組み作りに関しては、語彙的接尾辞の組み合わせと用法に関する「語形成データベース」および複統合的な語が実際の言語使用の中で負う統語機能と語用論・談話的機能に関する「用法データベース」からなる2つの研究データベースの仕様を策定し、サンプルデータを入力したプロトタイプを構築した。プロトタイプデータベースは試用を重ねながら基本構造の見直しをしていった。 言語データについては、研究代表者が8月に現地調査を行い、語彙・文例・テキストなどの言語データの拡充と共起関係の確認、用法に関する調査・確認を行った。また、研究代表者および研究分担者がこれまでのフィールド調査で収集された語彙・文例・テキストデータの加工・成形、及びエドワード・サピアを始めとした研究者によって過去に収集されされた資料(公刊、未公刊のものを含む)の入力・加工・成形を進め、データベースに取り込む言語データの準備を進めた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の活動として計画した活動は順調に進み、そこで得られた実績も当初予定したとおりであった。
|
Strategy for Future Research Activity |
本年度の活動が計画通りに完了したので、来年度以降も当初計画のとおり進めていく。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
|