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2012 Fiscal Year Research-status Report

ベトナム語の表層アクセントパターンを探る-となえうたの分析から-

Research Project

Project/Area Number 24520421
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

斉木 麻利子  金沢大学, 留学生センター, 教授 (00195968)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords国際情報交換(アメリカ合衆国) / 言語学 / ベトナム語
Research Abstract

本研究の目的は、ベトナム語圏の伝統音楽の形式を調査することにより、ベトナム語の新たな韻律的特徴を明らかにすることにある。具体的には、まず、ベトナム語でうたわれる「となえうた(chant)」の語彙(歌詞)と、メロディー及びリズムとの対応パターンを精査する。次に、その結果に基づき、ベトナム語表層のアクセントパターンを明らかにし、さらには、ベトナム語表層における強勢(stress)の有無を見極める。
また、研究代表者は、現在、アメリカ合衆国ラトガース大学東洋言語学科准教授、Young-mee Yu Cho氏との共同研究として、言語と音楽のインターフェイス研究を進めているが、本研究は、この共同研究の一環として実施しているものであり、Cho氏は研究協力者(海外共同研究者)として本研究に参加している。
平成24年度には、年度を通して、研究代表者は金沢大学において、Cho氏はラトガース大学(New Brunswick, NJ, USA)において、図書資料に基づき、ベトナム語の韻律的特徴及びベトナム語圏のとなえうたのメロディーとリズムの特徴を調査した。
さらに、研究代表者は、2月19日-2月24日の期間には、ベトナム社会主義共和国ハノイ市にて、ハノイ国家大学外国語大学の学生の協力により、となえうたを含む、ベトナム語圏の伝統音楽関連の膨大な資料を収集した。資料中には、幼児のためのとなえうた集と小学校と中学校の音楽科の教科書数セットが含まれるが、これは、本研究の目的達成のための大きな成果である。日本においては同様の文献資料を入手することが極めて困難なこと、さらには、子どもの遊びの中で時を通じて自然に定着していった、作者不詳のとなえうたの資料が入手できたからである。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

平成24年度の目標は、文献資料収集のうえ、①ベトナム語の韻律的特徴を調査すること、②ベトナム語圏のとなえうたのメロディーとリズムの特徴を調査すること、③上記①と②の結果を照合し、ベトナム語のとなえうたの形式決定に関与する、言語側及び音楽側の要因を見定めること、④③に基づき、ベトナム語の表層のアクセントパターンを明らかにすること、の4点にあったが、②のために収集した膨大な資料の整理、精査が遅延している。そのため、③と④の目標達成に到達していない。
また、平成24年度3月には、研究代表者がアメリカ合衆国ラトガース大学に赴き、研究協力者(海外共同研究者)である同大学東洋言語学科准教授、Young-mee Yu Cho氏との研究打ち合わせを予定していたが、上述の理由に加え、3月中のCho氏の急務により日程調整がつかず、これを達成していない。

Strategy for Future Research Activity

平成25年度は前半(4月-9月)と後半(10月-3月)の2期に分け、前半には平成24年度に引き続き①-④の作業、後半には⑤-⑥の作業を行う:①ベトナム語の韻律的特徴を調査する。②ベトナム語圏のとなえうたのメロディーとリズムの特徴を調査する。③上記①と②の結果を照合し、ベトナム語のとなえうたの形式決定に関与する、言語側及び音楽側の要因を見定める。④③に基づき、ベトナム語の表層のアクセントパターンを明らかにする。⑤平成25年度前半に得た調査結果を洗練させながら、研究代表者とChoとの共著論文作成を開始する。⑥本研究の公開を、学会発表、大学や地域での講義・講演、共著論文、ホームページ等で開始する。平成25年度のタイムスケジュールと具体的作業内容は以下の通りである。
・前半(4月-9月):研究代表者とCho氏は、それぞれの所属機関を拠点に,①-④に記した作業を行う。作業成果は, Eメール,電話,郵便を利用して,順次互いに報告し合う。また、9月にはラトガース大学にて研究打ち合わせを行う。
・後半(10月-3月):研究代表者とCho氏は、それぞれの所属機関を拠点に,⑤-⑥に記した作業を行う。作業成果は, Eメール,電話,郵便を利用して,順次互いに報告し合う。1月には、大韓民国ソウル市にて、研究打ち合わせを実施するとともに、同市で学会発表を行う(The Linguistic Society of Korea 2014 Winter Conferenceを予定)。
平成26年度には、研究代表者とCho氏との共著論文作成のための作業を継続して行い、年度末までに完成させる。さらに、本研究の公開作業を継続して行う。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

研究代表者は、平成24年度2月、ベトナム社会主義共和国ハノイ市においてベトナム語圏の伝統音楽関連の貴重な資料を収集したものの、整理、精査が遅延している。また、平成24年度3月に予定していた、アメリカ合衆国ラトガース大学における研究協力者(海外共同研究者)、Young-mee Yu Cho氏(同大学東洋言語学科准教授)との研究打ち合わせを実施していない。
上述した資料整理・精査と研究打ち合わせは、平成25年度前半(4月-9月)に新たに計画したものであるが、次年度(平成25年度)使用額(B-A)である448,733円は、この二つの目標を達成することを含む、次年度以降の目標達成のために使用する予定である。

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Published: 2014-07-24  

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