2014 Fiscal Year Research-status Report
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24520442
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
藏藤 健雄 立命館大学, 法学部, 教授 (60305175)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 雅勝 武庫川女子大学, 文学部, 准教授 (00243155)
松井 理直 大阪保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (00273714)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 意味論 / 量化詞 / 実験心理学 / 理論言語学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、「すべての」や「ほとんどの」のような量化詞を含む文の解釈パターンを実験心理学的手法により調査し、その結果に対して理論的説明を与えることである。 我々が以前行った科研費プロジェクト「談話・語用論的処理に基づく文理解メカニズムの実証的・理論的検討(平成18-20年度 代表:井上雅勝)」では、主語または目的語に量化表現を用いた場合は、両方で用いなかった場合に比べると、文の再構築/再解釈効果(ガーデンパス効果)が減少する(例:すべての学生が 問題を 解いた 人に 礼を 言った)という事例を報告し理論的考察を行なった(Kurafuji, et al. 2007, 井上他 2008等)。しかし、そこでは主語および目的語の両方で量化詞が用いられた場合にはガーデンパス効果が再び増大するということに対して十分な説明をあたえることができなかった(暫定的な説明として、Kurafuji, et al. 2011)。その原因のひとつとして、我々の実験手法では、ガーデンパス効果の増減をみることはできても、被験者が量化詞に対してどのような解釈を行なっているかをみることはできなかったということがあげられる。 そこで、今回のプロジェクトでは量化詞を含む文がどのように解釈されるのかを独自の方法で調査することにした。従来の量化詞解釈の調査方法としては、イラストを用いたものや、英語の場合、単数/複数の形態的区別を用いたもの等があった。これに対して、我々は、7から15問程度の設問に「はい」「いいえ」で答えてもらい、その組み合わせをみることによって被験者が想起した量化解釈を同定する手法を用いた。この方法を用いると、コンピュータ画面に直接回答を記入することにより統計処理作業を迅速に行うことができる。これまで、3大学で30人程度のパイロット調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初はイラストを用いて量化詞解釈を調査する予定であったが、エクセルで作成した設問に「はい」「いいえ」で回答する方式に変更した。このプログラム作成及びバグの修正に時間がかかったため、予定に遅れが生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は期間延長を申請し認可された。最終年度である27年度には、26年度に行なったパイロット調査に基づき若干の修正を加えた上で、本調査およびデータ解析を行なう予定である。具体的には、設問数の削減、それによる回答時間の短縮を考えている。パイロット調査での結果からある程度の傾向は見られているので、本調査で同じ傾向が見られれば早急にまとめることができると思われる。
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Causes of Carryover |
意味解釈判断の調査方法として、当初イラストを使用する計画であった。そのためイラスト約200枚の作成費を人件費に含め計上した。しかし、その後、イラストは用いずパソコン上の質問に直接回答する方法に変更したので、人件費に差額が生じた。また、パソコン上で作動させるための新たなプログラムを作成するにあたり、バグのチェック等で作業工程が遅れ、学会発表のための旅費や調査補助費等の予算執行が遅れた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は、未使用額を、調査のためのノートパソコン代、調査協力費、学会発表のための旅費、文献資料費、最終報告書印刷代等に使用予定である。
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Research Products
(1 results)