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2014 Fiscal Year Research-status Report

外国人患者と日本人医療者間の医療コミュニケーション適切化のための社会言語学的研究

Research Project

Project/Area Number 24520454
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

辛 昭静  東京大学, 大学院情報学環, 特任研究員 (40597192)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2016-03-31
Keywords医療コミュニケーション / 異文化間コミュニケーション / 外国人支援
Outline of Annual Research Achievements

●26年度の研究成果
【研究の内容】本研究は,現代の専門家社会において重要なコミュニケーション場面の1つである医療コミュニケーションに焦点を絞り,さらに多文化社会へ向けて安心な医療環境作りのため必要な日本人医療者と外国人患者間のコミュニケーションスタイルの研究を目的とする。まずその第一歩として,国際化する日本の医療コミュニケーションにおいて,医師の丁寧表現に関するスタイル選択(使用する/使用しない)が患者(日本人患者/韓国人患者)とのコミュニケーションにどう影響するかを明らかにした。
【結論】マイナスイメージについては,日本人患者は医師との親密度の影響を,韓国人患者は医師の年代の影響をより強く受けていることが示唆された。プラスイメージについては,日韓患者ともに医師との親密度の影響を受けていることが示唆された。
【意義】医療コミュニケーション研究では患者の満足度を高めることにつながるコミュニケーションのあり方が検討されてきたが、多文化社会を迎えている昨今の状況を考えると,外国人患者の満足度についても十分な研究が行われるべきであり,本研究はそのためのものである。
【今後の研究との関連性】日本人患者からも韓国人患者からも否定的に取られている丁寧表現不使用という言語スタイルを医師自身はなぜ用いているのか,医師側の意識について調査を行う。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究は,「多文化共生社会」における「外国人支援」の一環として,外国人患者と日本人医療者が信頼関係・協力関係を築き,安全で信頼される患者参加型医療が実践できる環境作りのために,外国人患者が日本人医療者とのコミュニケーション場面でどういう困難に遭遇しているか調査により問題の実態を明らかにすることを目的とする。そのため,まず診療場面における医師の丁寧表現不使用に注目し,予備調査として医師の丁寧表現不使用に対する日本人患者や日本人医師の評価を調査した。それを参考に次のステップとして日本人患者と韓国人患者の評価を調べる調査を行った。今後は,医師側の意識を調べるつもりである。
以上のことから,本研究はおおむね順調に進展していると評価できる。

Strategy for Future Research Activity

●今後の研究の推進方策
①5月迄:論文完成・投稿(仮題:「診療場面における医師の丁寧表現不使用に対する日本人患者と韓国人患者の意識比較」)
②6月迄:診療場面における医師の丁寧表現不使用に関する医師側の意識調査をインターネット調査会社に依頼し,実施する。
③10月迄:調査結果を分析し,学会で発表する。
④12月迄:その内容を論文としてまとめて,投稿する。
⑤3月迄:成果報告書のとりまとめを行う。

Causes of Carryover

医師を対象とする意識調査をインターネット調査会社に依頼し行う予定だったが,(医師を対象に調査ができる)韓国側の調査会社が見つからず,調査が間に合わなかった。

Expenditure Plan for Carryover Budget

●予算の総額:96万円
①調査(インターネット調査):70万円  ②国内出張:10万円  ③成果報告書印刷費:16万円

URL: 

Published: 2016-05-27  

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