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2012 Fiscal Year Research-status Report

カイケ語の記述調査、及びチベット語との言語接触を中心とする歴史言語学的研究

Research Project

Project/Area Number 24520486
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionNagoya College

Principal Investigator

本田 伊早夫  名古屋短期大学, 英語コミュニケーション学科, 教授 (10269681)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords歴史言語学 / チベット=ビルマ諸語 / カイケ語 / チベット語 / 言語系統 / 言語接触 / タマン諸語 / ヒマラヤ諸語
Research Abstract

24年度は、2012.7月-8月にかけての約2週間、2012.8月-9月にかけての約2週間、そして 2012.12-2013.1月にかけての約2週間の計3回、ネパールにおいてカイケ語の現地調査を実施し、得られたデータの分析を、現地滞在中、及び帰国後に進めた。調査内容及びその成果は以下の通り。(1) 更なる語彙の収集と並行して、音調の補足データ(特に、多音節語、複合語、あるいは語のレベルを超えた音声特性についてのデータ)の収集と、これまで得ていたデータの確認作業に従事し、カイケ語の音調記述をより精密なものに高めると共に、記述・分析上の更なる問題点・課題を多く発見した。(2) カイケ語言語共同体の文化や伝承物語などのテキスト収集を行いながら、語彙、文法等、言語の包括的記述・分析を更に進めた。また、これら現地調査の中でカイケ語の調査と並行し、チベット語テイチュロン方言の記述調査を開始し、基本的な語彙収集と音韻、音調に関する基礎的データの収集・分析を行った。現地調査から帰国後は;(1) 持ち帰った言語データの整理、分析に努め、カイケ語とチベット語テイチュロン方言の記述を進めた。(2) チベット語テイチュロン方言に関し、次年度以降の研究の基盤となるデータベースの作成に取り組んだ。(3) チベット語をはじめとする他のチベット・ビルマ諸語の調査・分析を行い、特にカイケ語、チベット語との同源形、借用の同定作業を行った。本年度の研究成果は、2013年夏に開かれる国際学会「Himalayan Languages Symposium」にて研究発表する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

予定していた(あるいはそれ以上の)日数、時間、現地調査を実施することができ、計画していた(あるいはそれ以上の)分量、内容のデータ収集をすることができた。その一方、調査を進める中で、カイケ語の音調体系が周辺言語の音調体系とは大きく異なり、かなり特異な性質を持っていることが更に明らかになり、記述する上での課題・問題点が益々浮き彫りになってきた。その結果、記述、分析に関しては、必ずしも予定していたペースで進んでいるとは言えない面はあるが、課題・問題点がよりはっきりしてきたことは、研究調査が進んだことを意味しており、更に記述・分析を進める上で必要な前進であると前向きに受け止めている。

Strategy for Future Research Activity

調査計画はおおむね順調に進行しており、研究計画に大きな変更はなく、研究を遂行する上での課題も特にない。今年度と同様、次年度以降も母語話者の協力のもと、現地での研究調査を実施し、カイケ語、チベット語テイチュロン方言の言語記述・分析を更に進める予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

次年度使用額は 204円と、今年度の研究費はほぼ使用済みであり、研究費の使用にあたっては計画通り進行している。次年度使用の研究費は次年度請求する研究費と合わせ、調査旅費として使用の予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2013

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] セケ語の節と文2013

    • Author(s)
      本田伊早夫
    • Journal Title

      チベット=ビルマ系言語の文法現象 2: 述語と発話行為のタイプからみた文の下位分類

      Volume: なし Pages: 115-138

URL: 

Published: 2014-07-24  

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