2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24520503
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
犬飼 隆 愛知県立大学, 日本文化学部, 教授 (20122997)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金森 康和 愛知県立大学, 情報科学部, 准教授 (50230868)
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Keywords | 名古屋弁 / 変母音 / アクセント / イントネーション / 位相語彙 / 史的変化 / 場面差 |
Research Abstract |
名古屋言葉絵葉書にかかれた諸場面の現地にあたる名古屋市中区の大須において、9月以降、月一回の調査を定例化した。30歳台から70歳台まで12人の現地在住の方々を対象にして、絵にかかれている光景、かかれた人の服装や道具から推定できる生活ぶり、どのような場面をあらわしているか、などの詳しい情報を得た。かかれている会話の台詞についても、どのような場合、どのような立場の人の言葉遣いであるか、現在の現地の言葉遣いとの異同などの情報を得た。インタビュー後に交代で台詞を読み上げていただいて、良好な録音を得た。その結果、それぞれの絵葉書について絵柄と台詞に解説を加え、台詞を音声化したCDを付録につけた書物を執筆できる条件が整いつつある。 70歳代の方々の実体験を含む正確な情報と絵葉書にかかれた言葉の直系にあたる音声を得たので、研究を実施する緊急性に関しては成果が得られる見込みがたった。 一方、三ヶ月に一回のペースで、別の70歳代の高齢者グループに音声の名古屋弁らしさ度の判定実験を引き続いて行った。今年度は名古屋弁話者であるA氏等の音声をもとにさまざまな加工をくわえ、名古屋弁らしい特徴が失われる境界を認定しようとした。結果的に、明瞭な境目が得られなかった。この理由については、加工した音声の要素とは異なる特徴、たとえば声質などによって名古屋弁を話していると認定された可能性が考えられる。26年度に、方法を改め、調査対象者の人数を多くして再調査する。 また、名古屋弁音声認識システムの作成に取り組み、システムに必要な名古屋弁の辞書情報・活用情報を収集・整理している。研究対象の絵葉書以外にも名古屋弁・標準語発音の音声を100文以上整理中である。さらに、名古屋弁と標準語を発声するときの舌の動きの異同を観察するために、超音波画像による舌画像空間と音声区間の特徴類似度の解析を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
良い調査対象者のグループにめぐり合ったので前年度の遅れをとりもどした。すべての絵柄について調査を終える見込みが立った。 聴き取り実験の方はまだ明瞭な傾向が得られず方法を検討しなおしている。
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Strategy for Future Research Activity |
絵葉書の解読と当時の音声の再現は目的をほぼ達成できそうである。最終年度は成果の学会での公表と一般市民への公開に努める。 音声合成のための名古屋弁音声の分析に関しては今までのところ明瞭な結果が得られていない。研究計画・方法を修正して成果を上げるよう努める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
購入予定の機器に関して最新の仕様のものを選びたいためと、今年度は研究成果をまとめて発表・公表する必要があるので、海外の学会を含めて出張旅費を多く要するため、執行を留保した。 上記の機器購入と学会発表等の出張を実現する。
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Research Products
(1 results)