2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24520539
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
西村 秀夫 三重大学, 教育学部, 教授 (00164591)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 英語史 / 史的コーパス言語学 / 強意副詞 / 文法化 / 歴史社会言語学 |
Research Abstract |
平成24年度の研究計画として(1)言語資料の収集・整形、(2)データの検索・分析、(3)強意副詞研究、歴史社会言語学、文法化理論の研究動向調査の3つを挙げた。 本研究課題と密接に関連するプロジェクトとして英語コーパス学会設立20周年記念企画「英語コーパス研究シリーズ」全7巻の刊行があり、その第6巻「コーパスと英語史」の編集と寄稿を依頼されている。各巻の編者には当該領域の研究動向の概観と展望の執筆が求められている関係で、上記3本の柱のうち、特に(3)に重点的に取り組んだ。 補助金のおかげで購入できた、歴史言語学、コーパス言語学関係のハンドブック類、また数多くのコーパスを利用した研究書を参照し、過去20年余りの研究の動向を精査する過程で、コーパスを利用した英語の史的研究が、理論言語学、社会言語学等の進展とともに大きな拡がりを見せてきていることを明らかにするとともに、現代英語研究にも通時的な視点が大いに貢献することを現在準備中の原稿の中で指摘した。 (1)(2)に関しても「コーパスと英語史」との関連で進めてきた。主として検索対象としたParsed Corpus of Early English Correspondence (PCEEC)は、規模は適切であるものの、付属のマニュアル、あるいはコーパス自体にミスが多いことが判明したので、その修正および、補完的な役割をする自家製コーパスの作成にも取り組んだ。その過程で、自分の研究テーマに有効なコーパスのフォーマットの問題について考察を深めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「研究実績の概要」にも記した通り、「コーパスと英語史」の編集と寄稿という、本研究課題と密接に関わる新たな仕事が加わったため、当初の3本柱間でバランスが少々狂った感は否めないが、本来の「強意副詞の通時的研究」は順調に進めることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り、平成24年度同様、(1)言語資料の収集・整形、(2)データの検索・分析、(3)強意副詞研究、歴史社会言語学、文法化理論の研究動向調査の3つの側面から研究を遂行する。また、「コーパスと英語史」用の原稿の提出、さらには関連する研究成果の発表を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし。
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