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2012 Fiscal Year Research-status Report

日本語Can-do statements項目の解釈に関わる基礎研究

Research Project

Project/Area Number 24520562
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionHirosaki University

Principal Investigator

鹿嶋 彰  弘前大学, 国際教育センター, 准教授 (60372281)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 保坂 敏子  日本大学, 付置研究所, 准教授 (00409137)
島田 めぐみ  東京学芸大学, 学内共同利用施設等, 教授 (50302906)
Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords国際情報交換 / 漢字圏 / 非漢字圏 / 台湾 / タイ
Research Abstract

Can-do statements(以下Cds)による自己評価は有効な評価ツールであるという分析がある一方、回答者の項目解釈によって、評価が一定しないという分析がある。そこで、本研究では、日本語の学習者を対象に、主に学習者がL2としての日本語の学習者か、外国語としての日本語の学習者かを中心とした学習環境、漢字圏学習者か非漢字圏学習者かを中心とした学習者の母語別に、Cdsの項目がどのように解釈されるかについての基礎情報を得ることを目的とした。
平成24年度では、特に、今までの調査で行ってきた「話す」に関わる項目につき、特に従来行っていなかった海外での調査を中心とし、漢字圏学習者は台湾、非漢字圏学習者はタイを選択し、特に、外国語としての日本語学習者のデータを得るために、日本人人口が少なく、日常授業以外日本語に接する機会が多くない地方の教育機関を選び調査を行った、台湾では、屏東商業技術学院応用日本語系専門の2年生から4年生の学生を、タイではコンケン大学人文社会学部日本語学科の2年生3年生を対象に質問紙、インタビュー調査を行った。その結果、台湾では質問紙では145名、インタビューでは35名からの回答を得た。また、タイでは質問紙62名、インタビューでは25名からの回答を得た。また同時に、両大学の教員から教育環境等について聞き取り調査を行った。
現在、インタビューの音声データの文字化を進めると同時に、質問紙調査のデータの基本統計量の計算の準備を行っている。ここから、特に外国語としての日本語学習者がCds項目をどのように評価しているかについて、現在まで得たL2学習者との比較において資料を得たい。また、台湾では23年度にインタビューを行った学習者から24年にもデータを得ている。ここから、レベル変化により自己評価がどのように変化していくかについての資料を得たいと考えている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

特に遅れているのは、データの文字化とその後の分析、及び質問紙データによる基本統計量の計算および尺度の特定であるが、最も大きい理由は、研究分担者の辞退にともなう研究体制の変更である。文字化及び分析は研究分担者がマンパワーを持っており、そこが使えなくなったためである。その点の研究方法の見直しを現在行っているところである。データ処理については、研究代表者のところに整備されていなかった統計ソフト等の準備が終わり、処理体制は整いつつある。

Strategy for Future Research Activity

今後の研究の推進方策としては、1)研究体制の見直し、2)遅れているデータ処理を進める、3)新たに、平成24年度と同様質問紙およびインタビュー調査によるデータの取得、4)成果報告を通じて、目標の達成を目指す。
1)の研究体制の見直しについては、研究分担者、研究協力者を加えること、或いは研究目標を達成するために必要な研究計画の変更についての検討を行っている。研究計画の変更については、対象地域を減らすこと、また、項目の内、「話す」に加え、もう一つ程度の技能に限定して、調査を進めることである。対象地域の減少については、元々の市域の選定が、漢字圏、非漢字圏の区別をもとに決定されていたため、当初の目標を達成させことは可能である。この区別は、「話す」の次に行う予定の、研究代表者の元々の専門である「読む」において顕著な違いを生む可能性があるため重要である。
成果報告は、Cdsの利用が進んでいるヨーロッパで行うことを考えていたが、今年度はヨーロッパでの発表は見合わせ、資料収集にとどめる予定で、本年度はヨーロッパでCdsによる自己評価についての情報収集を行う予定である。成果発表は、平成24年度の調査に基づいた分析及び台湾とタイのデータを比較分析し、そこから得られる知見について学会発表、論文投稿を行う予定である。
また、本研究の主な目的とは別に、協力機関となっている台湾及びタイの大学に対するフィードバックを行いたいと考えている。特に経年変化によるレベルの変化と項目の解釈基準の変化の関係については、具体的な学習項目に対し、どのようなメタ認知的な理解を促進させていけばいいか、というような点に意味のあるフィードバックが出来るのではないかと考えている。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

研究費は、1)データ処理のための費用、2)調査のための旅費および研究協力者への謝金等、通訳の費用、3)Cdsに関わる情報収集、成果発表に関わる費用に用いられる。
1)データ処理の費用は、データの文字化のための経費(現在外注先の選定を行っている)、統計ソフトへの入力を依頼する経費、音声データのレベル判定を依頼する経費、2)平成25年度も台湾とタイで昨年同様の調査を行う予定であり、その調査旅費、研究協力者、通訳への謝金、3)成果発表は、国内、国外を予定している。
研究分担者、或いは国内の研究協力者を加えた場合、打ち合わせ等の旅費などが発生する可能性がある。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] Can-do statements項目から回答者は実際何を想起するか-国外と海外の日本語学習者の比較から-

    • Author(s)
      鹿嶋彰・保坂敏子・島田めぐみ
    • Organizer
      日本語教育国際研究大会
    • Place of Presentation
      名古屋大学

URL: 

Published: 2014-07-24  

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