2013 Fiscal Year Research-status Report
異文化間葛藤場面におけるコミュニケーション・トレーニングの教材開発に関する研究
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24520567
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
園田 智子 群馬大学, 国際教育・研究センター, 講師 (10455959)
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Keywords | 異文化間コミュニケーション・トレーニング / アサーション / 日本人学生 / グローバル人材育成 / 異文化間リテラシー |
Research Abstract |
平成24年度に開始した本研究は、3年間の研究の最終目的を「異文化間コミュニケーション・トレーニングの教材開発」とし、研究初年度にはそのための基礎研究を行い、文献研究「日本の高等教育機関における経験的異文化間コミュニケーショントレーニング研究概観」、及び質問紙による調査研究「日本人大学生と海外大学生のアサーション度に関する研究」を実施した。 引き続き、平成25年には、当初の研究計画をもとに、平成24年度に得られた質問紙調査研究の成果を学会において発表するとともに、異文化間教育学会誌にその成果を投稿し採択され(平成26年4月現在現在印刷中)、広く社会にその研究成果を周知することができた。 さらに、25年度は、異文化間コミュニケーション・トレーニングに関する教材作成のための予備調査を実施するため、1)文献からの異文化間葛藤場面の抽出を分析(「群馬大学国際教育・研究センター論集」に掲載・印刷中)、2)インタビュー調査からの異文化間葛藤場面の抽出と分析を実施。平成26年度も継続して研究を実施している。 特に、1)の文献からの抽出では、典型的な異文化間の葛藤場面が主に、ビジネス場面に多く表れていること、日本国内の異文化間葛藤場面は具体的なケース自体が少なく、一般的な日本における社会生活の中で、異文化間葛藤は表面化しない傾向があることが推測された。一方で、海外における葛藤場面(留学、仕事、ボランティア等)では、日本人が強い葛藤や困難、衝突を経験するケースがあることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成25年度上半期まで学会発表、学会誌への投稿も順調に進んでいた本研究であったが、下半期に実施する予定であったインタビュー調査など予備調査には遅れが生じている。 それは、本研究者が平成25年8月に、開腹手術及び療養のため、病気休暇をとることになり、夏季休暇期間、研究が実施できなかったためである。また、平成25年11月に妊娠がわかり、不安定な体調のために12月以降の研究にやや遅れが生じたためである。 これらの状況から、現在までの達成度は、「やや遅れている」とした。なお、最終年度である平成26年度6月からは産児休暇育児休暇を取得する予定であるため、一時研究を中断し、復帰後に改めて計画を見直し、効率的に進める必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、6月より産児休暇育児休暇に入るため、研究は一時中断をする。6月までの期間には、平成25年度に十分実施することのできなかったインタビュー調査に関する研究を進める予定である。 研究の再開については、平成28年度4月に復帰予定であるため、本研究に関しても同平成28年度4月に研究を再開する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年8月に、本研究者自身の手術・療養によって病気休暇をとるなどしたため、当初予定していたインタビュー調査を十分に実施することができなかった。それによって出張旅費、謝金等の支出が当初の請求額より大幅に減額し、次年度使用額が生じた。 平成26年度6月までに、平成25年度に実施できなかったインタビュー調査及び分析の一部を実施する予定であるため、インタビュー調査にかかる出張旅費及び謝金等が発生する。なお、平成26年6月より産児休暇育児休暇に入るため、本研究は一時中断の手続きをとる予定である。平成28年4月に仕事復帰するのに合わせ、本研究を再開し、残された調査及び、実際の教材作成に係る印刷費、描画費用などに次年度使用額分を使用する予定である。
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