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2013 Fiscal Year Research-status Report

多文化社会におけるコミュニケーションとソーシャルネットワークの構築に関する研究

Research Project

Project/Area Number 24520568
Research InstitutionOchanomizu University

Principal Investigator

佐々木 泰子  お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 教授 (20251689)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 楊 虹  鹿児島県立短期大学, 文学科, 准教授 (20571607)
辛 昭静  東京大学, 大学院情報学環, 研究員 (40597192)
佐々木 實雄  日本大学, 商学部, 教授 (80129949)
KeywordsSNS / 非対面コミュニケーション / コミュニケーション / 文化 / シンボリック相互作用論 / 社会的相互作用
Research Abstract

平成25年度は「追加データの収集および収集したデータの分析」を行うとともに「成果の公開」を行った。その結果,国内の調査からは、非対面コミュニケーションの多様化が確認され,SNS に関して,LINEは,仲間内のコミュニケーション手段として両者に共通して多用されていること,Facebookは,留学生にとって日本にいながら母国を中心とした日本以外とのつながりを保障するメディアであること,そしてTwitterは,気楽に情報収集や意見交換ができるメディアとして日本人大学生の利用者が多いことが分かった。また,SNSは親密なコミュニケーションを促すことが期待される一方,言語面や話題などの点での配慮が必要とされることも明らかとなり、「日本語教育における非対面コミュニケーションの取扱いに関する一考察」というテーマで発表を行った。
さらに海外調査の結果からは各国とも大学生の非対面コミュニケーションのメディアが多様化していることが明らかになった。なかでもSNSに関しては、日本はLINEとTwitter、タイ・台湾はFacebook、中国・韓国は独自のSNSたとえば微信やカカオトークなどの利用がそれぞれ多い。利用の目的としては、各国に共通してFacebookは家族・友人の近況を知るため、LINEは家族・友人と連絡を取るためが多い。気を付けていることとしては、誹謗中傷をしない、個人情報を書かないなどが共通して多い。またLINEは話題を気にせず投稿できるメディアとして捉えられている、などが明らかになった。以上から、異文化間の非対面コミュニケーションにおいて、円滑なコミュニケーションのためには媒介するメディアの特徴及びそれぞれの国の文化背景の違いが考慮される必要性が示唆された。また昨年度の香港での発表を「保護者ネットワークにおける戦略的日本語使用」というテーマで論文にまとめ、投稿し採択された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成25年度は「追加データの収集および収集したデータの分析」を行うとともに「成果の公開」を行う計画であったが、それらについては以下の通り年度内に実施できた。
追加データの収集については、SNSを介したコミュニケーションの実態を包括的に捉えることを目的に、国内では日本人大学生236名、留学生192名を対象に、海外は中国286名、韓国176名、台湾135名、タイ80名のそれぞれ大学生を対象にアンケート調査を行った。さらに留学生が新たなSNSなどの新しいメディアを介してコミュニケーションをどのように達成しているのかについてその内実に迫ることを目的に半構造化インタビューを実施した。
データの分析及び成果発表については、「日本語教育における非対面コミュニケーションの取扱いに関する一考察」というテーマで2013年11月23日に「第11回対照言語行動学研究会」において研究発表を行った。また「保護者ネットワークにおける戦略的日本語使用」というテーマで論文を投稿し、それが2014年6月にココ出版より刊行予定の『日本語教育と日本研究における双方向性アプローチの実践と可能性』に掲載が決定した。

Strategy for Future Research Activity

今後は収集したデータの分析をさらに進め、学会発表や論文投稿を行う予定である。また昨年度開始したインタビューのデータを追加し、本研究の目的である、新たなコミュニケーションスタイルの実態を明らかにすることを試みる。
具体的には、7月10日~12日に開催される「シドニー日本語教育国際研究大会2014」において「アジア五か国大学生の非対面コミュニケーションに関する一考察」というテーマで発表を行う予定である。この発表を通して海外の研究者と意見交換を行い、研究の精緻化及び深化を図る。また追加のインタビューデータから、留学生がSNSなどのメディアによって管理されることに抗う一方で、主体的に他者と出会い、相互行為を行う姿を通して、留学生のSNSなどの新しいメディアを介した日常を捉え返し、論文にまとめる。
本研究全体は、量的及び質的研究から構成される。量的には国内、海外の調査結果から、質的には国内で行ったインタビュー調査から、SNSなどの新しいメディアについてミードやブルーマーらのシンボリック相互作用論の観点から意味、日常生活、他者との社会的相互作用をキーワードに考察を行う。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

当初計画を変更し、次年度に学会発表を行うこととした。
今年度開催される学会において成果の一部を発表し、その際に使用する。

  • Research Products

    (3 results)

All 2014 Other

All Presentation (2 results) Book (1 results)

  • [Presentation] アジア五か国大学生の非対面コミュニケーションに関する一考察2014

    • Author(s)
      佐々木泰子、船戸はるな
    • Organizer
      シドニー日本語教育国際研究大会2014
    • Place of Presentation
      シドニー工科大学(オーストラリア)
    • Year and Date
      20140710-20140712
  • [Presentation] 日本語教育における非対面コミュニケーションの取扱いに関する一考察

    • Author(s)
      佐々木泰子、船戸はるな、佐々木實雄
    • Organizer
      第11回対照言語行動学研究会
    • Place of Presentation
      恵泉女学園大学
  • [Book] 日本語教育と日本研究における双方向性アプローチの実践と可能性2014

    • Author(s)
      佐々木泰子、佐々木實雄
    • Total Pages
      1008
    • Publisher
      ココ出版

URL: 

Published: 2015-05-28  

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