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2012 Fiscal Year Research-status Report

漢字教育におけるグループ学習-学習効果の検証と教材の開発-

Research Project

Project/Area Number 24520574
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionUniversity of Toyama

Principal Investigator

濱田 美和  富山大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (20283054)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords漢字学習 / 日本語学習者 / グループ学習 / 教材開発
Research Abstract

本研究の最終目標は、学習者同士でグループ学習を効果的に行えるような、日本語学習者を対象とした漢字学習教材を開発することである。本研究を始める前に、受講者の習得状況にあわせて複式で授業を行っている漢字クラスにおいて、学習者個人あるいは学習者同士で行える様々な教材の作成を試みた。本研究では、この中のグループ学習用の教材に焦点を当て、学習者相互の交渉の様子、および、学習者1人1人の習得状況を観察することによって、グループ活動を活性化させるために必要な要素は何か、そして、グループ学習でどのような学習効果があるのかを明らかにする。そして、この結果をもとに、より効果的なグループ活動を行えるような教材の開発を行う。
平成24年度は、これまでに作成したタスクを、それぞれのタイプ別に、グループ学習時の学習者相互の交渉の様子を記録し、また、グループ学習後の学習者からの評価、学習者の漢字の習得状況を測るためのテストを実施し、これらの結果をもとに、タスクの問題点についての検討を主に行った。学習者だけで行うグループ学習においては、やりとりを活性化させるための工夫や活動内容の簡素化が特に重要で、既存のタスクでは不十分であることがわかった。また、グループ学習を円滑に行うためには、グループの学習者の関係も重要で、学習者同士が親しくなれるような配慮や、非漢字圏の学習者にとって負担が少なくなるような配慮もまだ十分とは言えないことがわかった。
漢字の授業で、学習者だけでのグループ学習の時間を設けることには、1. 複数のレベルの学習者が混在するクラスで効率的に教師が指導できる、2. 学習者だけで活動を行うことによって学習者の自律学習を支援する、3. 単調になりがちな文字教育において教室活動の多様化や活性化へとつながる、といった可能性があるのではないかと期待される。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成24年度は、これまでに作成したタスクを、それぞれのタイプ別に、グループ学習時の学習者相互の交渉の様子を記録し、また、グループ学習後の学習者からの評価(アンケートとインタビュー調査)、学習者の漢字の習得状況を測るためのテストを実施し、これらの結果をもとに、タスクの問題点についての検討を主に行った。収集データの詳細の分析はこれからであるが、当初の予定通り、3つの調査を実施し、平成25年度の調査に向けての調査用タスクの修正・改訂にも着手することができた。

Strategy for Future Research Activity

新たな学習者を対象として、引き続き、次の3つの調査を実施するともに、分析においては、グループ活動を活性化に関わる要素の抽出を中心に行う。特に、グループ学習時における日本語学習者の言語行動を観察することによって、グループ学習の活性化に必要な言語知識を明らかにしたい。
[調査1]既に作成してある教材に改善を加えた上で、その教材をもとにグループ学習時の学習者相互の交渉の様子を観察する。
[調査2]グループ学習に対する評価のための調査を実施する。
[調査3]学習者の漢字の習得状況を測るためのテストを実施する。
また、学習者に対して行ったグループ学習の評価に関する調査結果、および、習得状況に関するテストの結果をもとに、グループ学習用タスクの改訂、追加を行う。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

1. データ収集および入力のための研究補助謝金、2. 教材開発のためのイラスト製作費・翻訳費、3. 研究成果発表のための旅費、4. 日本語教育関係図書費、5. 文具・データ保存用磁気ディスク類の購入費として使用する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2012

All Journal Article (1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 中国人学習者向け漢字教材の開発―日中同形の漢語形容詞―2012

    • Author(s)
      濱田美和・高畠智美・楊峰
    • Journal Title

      『日本語教育方法研究会誌』

      Volume: vol.19-2 Pages: 32-33

  • [Presentation] 中国人学習者向け漢字教材の開発―日中同形の漢語形容詞―2012

    • Author(s)
      濱田美和・高畠智美・楊峰
    • Organizer
      日本語教育方法研究会
    • Place of Presentation
      石川県政記念しいのき迎賓館
    • Year and Date
      20120915-20120915

URL: 

Published: 2014-07-24  

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