2013 Fiscal Year Research-status Report
日本語学習アドバイジングの基盤となるデータベースの構築と運用方法の開発
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24520587
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
黒田 史彦 早稲田大学, 付置研究所, 准教授 (60579168)
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Keywords | 学習アドバイジング / データベース / ナレッジベース / 学習支援 / 日本語学習 |
Research Abstract |
日本語学習者のバックグラウンドの多様化と学習形態の複雑化が進む今日において、効果的に日本語学習アドバイジングを行う際の拠り所となり得る共用データベースの開発を継続して進めている。実践・モデル化版(C班)は今までに得られたデータを活用しながら、アドバイジング実践に取り組み、データ収集・分析班(A班)およびデータベース・システム班(B班)にデータ並びにフィードバックを提供してきた。 各班の取り組みにより、アドバイジングのためのデータベースシステムを、「ナレッジベース蔵(CULLA: Common Utilities for Language Learning Advising)」としてWEB公開することができた(URL: http://culla.cache.waseda.ac.jp)。まだ試験的な運用段階ではあるが、各班のメンバーや一般ユーザーがデータベースにインターネットを介してアクセスしたり、独自のアドバイジング・データを直接入力できるようになった。運用と並行して、データに付与する検索用キーワード(指標)とカテゴリーの整理および再検討や、ユーザーインターフェースの改善などにも継続的に取り組んでいる。 昨年度からの課題として残っていたスタンドアロン型(オフライン型)のデータベース活用に関しては、データベースの基幹システムを「ファイルメーカー(FileMaker Pro)」を用いて構築することによって解決できた。これにより、データベースへのオンラインによるアクセスだけではなく、DVD/CD-ROMを媒体としたオフラインによる利用も可能となり、データベースの活用範囲が拡大できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
データの量が増えるにつれて、個々のアドバイジング・データに付与する検索用キーワード(指標)の見直しが必要となった。単純にキーワードを細分化するだけではなく、データ検索時に有効に機能するキーワードの確定に時間を要した。このため、紙媒体で残されている事例データの電子化が若干遅れてしまっている。
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Strategy for Future Research Activity |
新しいアドバイジング・データを随時追加していくと共に、利用者からのフィードバックに基づき、ユーザーインターフェースや検索(キーワード検索、カテゴリー検索)機能をより使い勝手の良いものに更新していく。 データベース(「ナレッジベース蔵」)の拡充だけではなく、データベースを活用したアドバイジング実践に関する研究活動も推し進め、国内外の日本語教育関連学会で口頭発表を行ないたい。また、成果を論文化して学術雑誌などに投稿し、広く発信していきたい。また、学会や研究会におけるデモンストレーションを通じ、データベースやアドバイジングに関する本研究の成果を広く知ってもらい、本研究によって得られた知見を社会と学界に還元していきたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
データに付与する検索用キーワードの見直しを行ったため、紙媒体で残されているアドバイジング事例データの電子化が遅れてしまった。そのため、データの整理と入力を依頼する研究補助者の人件費を次年度に繰り越すこととなった。 検索用キーワードの認定が完了したので、研究補助者を追加雇用し、集中的に作業を進めていきたい。
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Research Products
(1 results)