2014 Fiscal Year Research-status Report
移動型多機能端末を活用した外国語教育―実践のための総合的研究―
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24520602
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
杉浦 謙介 東北大学, 国際文化研究科, 教授 (40196712)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | CALL / e-Learning / ドイツ語 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、順に、(1)関連ICT研究、(2)学習管理システム開発研究、(3)教材コンテンツ開発研究、(4)外国語教育メソッド開発研究、(5)教育実践・教育効果検証をおこない、最終年度に全体を統合する。 平成26年度は、(3)と(4)を中心に研究を進めた。 移動型端末と固定型端末では基本性能およびディスプレイの大きさや縦横比率などが異なる。この2種の端末を併用しながら、端末間で段差なくドイツ語を学ぶためには、教材のPDF化によって教材のデザインと縦横比率を固定し、PDFに音声ファイルへのリンクを設定し、そのうえで、このPDFをLMSと関連づけ、学習履歴の記録やテストの実施・記録・管理をLMSの側からおこなう仕様が合理的であるということを明らかにした。これに加えて、通学時に音声をベースにしてドイツ語を学ぶために、PDFにリンクづけされた音声ファイルに、テキストデータ(教材の文字データ)をID3v2規格に基づいて、メタデータとして搭載し、その音声ファイルを携帯端末にダウンロードさせ、学習者が音声を聴きながら携帯端末のディスプレイ上でテキストデータを確認する仕様が最適であることを明らかにした。この「PDF教材+LMS+メタデータ搭載音声ファイル」という仕様にしたがって、「ドイツ語ジョーク教材」と「中級ドイツ語10Lektionen」という教材を作成した。また、この仕様の教材に最適の教育メソッド(テキストの聴解と読解、LMSの掲示板を利用した協同学習、LMSを利用した応用作文、LMS上の小テスト、携帯端末を利用した教室外でのリスニング練習)を明らかにした。そして、このような教材仕様と教授法を骨格にして「WebOCMnext用ドイツ語文法問題」を制作した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画どおりに研究が進んだこと。
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Strategy for Future Research Activity |
eラーニングの端末を固定型端末(パソコン)から移動型端末にまで拡張すると、eラーニングの可能性はひろがる。今日、移動型端末は多機能化し、Wi-Fi 接続、マルチメディア、マルチタスク、クラウド・コンピューティングに対応している。このような移動型多機能端末があれば、いつでも、どこでも、高度のCALL環境で外国語学習が可能となる。 本研究は、移動型多機能端末を活用して外国語教育を実践するための総合的研究である。つぎの3項目にかんして開発研究する: (1)移動型多機能端末による学習を管理するシステム (2)移動型多機能端末に適合した教材コンテンツ (3)移動型多機能端末を活用した外国語教育メソッド そのうえで、移動型多機能端末を活用した外国語教育を実践し、その教育効果を明らかにする。
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Causes of Carryover |
次年度使用額は、今年度の研究を効率的に推進したことにともない発生した未使用額である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度請求額と合わせ、次年度の研究遂行に使用する予定である。
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Research Products
(3 results)