2015 Fiscal Year Research-status Report
移動型多機能端末を活用した外国語教育―実践のための総合的研究―
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24520602
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
杉浦 謙介 東北大学, 国際文化研究科, 教授 (40196712)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | CALL / e-Learning / ドイツ語 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、順に、(1)関連ICT研究、(2)学習管理システム開発研究、(3)教材コンテンツ開発研究、(4)外国語教育メソッド開発研究、(5)教育実践・教育効果検証をおこない、最終年度に全体を統合する。 平成27年度は、(4)と(5)を中心に研究を進めた。 私の勤務校において、平成27年4月にCALL施設の更新をおこない、学生用端末デスクトップ型からノート型にし、これを(仮想的)移動型端末としても使用することによって、ICTの開発環境に対応することにした。CALL施設外では、学生は自分の移動型端末を使用した。LMSとしては、改良を重ねてきたWebOCMnextを4月から導入した。このような環境で研究を進めた。文字入力をともなうドイツ語作文にかんしては、LMSがドイツ語特殊文字入力をサポートするかぎり、移動型端末でも問題ないことが分かった。6月下旬に、移動型端末・固定型端末どちらでも使用できるWeb教材「ドイツ語文法リスニング」が納品された。教材を1画面で完結する単純表示構成にすると、あえてCSSで2種類の表示にしなくても、移動型端末・固定型端末両方で段差なく使用できることが明らかになった。LMSの「自動弱点克服型eラーニング」システムと移動型多機能端末とを結びつけるモジュールの仕様、および、LMSのポートフォリオデータに基づいた学習動機づけのメッセージを移動型多機能端末に送信するモジュールの仕様を策定し、実験した。「自動弱点克服型eラーニング」の語彙習得については、移動型端末の手軽さが有効であり、LMSからプッシュ型の練習を提供し、それを成績評価に反映させると効果があることが分かった。学習動機づけについても、移動型端末経由のこまめな働きかけが有効であることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画どおりに研究が進んだこと。
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Strategy for Future Research Activity |
eラーニングの端末を固定型端末(パソコン)から移動型端末にまで拡張すると、eラーニングの可能性はひろがる。今日、移動型端末は多機能化し、Wi-Fi 接続、マルチメディア、マルチタスク、クラウド・コンピューティングに対応している。このような移動型多機能端末があれば、いつでも、どこでも、高度のCALL環境で外国語学習が可能となる。 本研究は、移動型多機能端末を活用して外国語教育を実践するための総合的研究である。つぎの3項目にかんして開発研究する: (1)移動型多機能端末による学習を管理するシステム (2)移動型多機能端末に適合した教材コンテンツ (3)移動型多機能端末を活用した外国語教育メソッド そのうえで、移動型多機能端末を活用した外国語教育を実践し、その教育効果を明らかにする。
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Causes of Carryover |
次年度使用額は、今年度の研究を効率的に推進したことにともない発生した未使用額である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度請求額と合わせ、次年度の研究遂行に使用する予定である。
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Research Products
(4 results)