2013 Fiscal Year Research-status Report
E-Learning教材における英文読解時の視線動向に関する研究
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24520649
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
宍戸 真 東京電機大学, 情報環境学部, 教授 (20247084)
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Keywords | 英文読解力 / 視線計測 / E-Learning / 眼球運動 / 英文読解技法 |
Research Abstract |
E-Learning教材Effective Readingを利用した日本人学習者の英文読解活動における視線動向の研究として、眼球運動の停留(fixation)、逆戻り(regression)などの特徴について分析を行った。前年度に実験の対象とした英語習熟度の異なる3つのレベルの学習者のうち、下位レベルであるTOEIC300点以下の学習者だけを対象とし、学習開始時と終了時の視線動向を比較し、その変化の特徴を分析する研究を行った。 実験ではナック・イメージテクノロジー社製、視線計測装置EMR-9を利用し、Effective Readingを利用した英文読解技法の習得、センスグループ毎に読み進む英文読解法などを、学習開始時から6ヶ月後の終了時までにどの程度習得し、その成果が視線動向の特徴から見られるかを調べることを主眼とした。 被験者のほぼすべてが、返り読みの回数の減少、停留時間の縮小、停留する間隔の拡大など、上位レベルの学習者の特徴に近づいていく傾向をしました。 この結果から、Effective Readingを利用した英文読解力を養成する学習は、下位レベルの学生に対して、有益な視線の動かし方を示し、効率的な英文読解を促す方策として有効であることが証明できたといえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度は、英語習熟度が下位レベルの学習者10名を6ヶ月間、継続的に被験者として利用し、英語学習の進展と視線動向の変化を計測することを目標として実験を行った。その結果、すべての被験者が途中で脱落することなく、実験に協力し、視線データを計測することが出た。また、データを分析した結果からも有益な結果を導き出すことができ、本研究が目指していた課題がほぼ達成された。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度は実験の経過に関しての発表を行ったが、今後は、この実験で得られた結果を成果発表し、広く公表することに努める。国際学会における口頭発表の他、学術誌などへの投稿も試みる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当該年度は、実験協力者への謝金の支出だけであり、予測していたよりも短時間で視線計測実験を実施することができ、謝金の支払いに余裕がでた。 次年度は国際学会での発表を目指しているので、受け入れられた場合の旅費として利用することを考えている。
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