2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24520659
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
大森 洋子 明治学院大学, 教養部, 教授 (60233277)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
落合 佐枝 獨協大学, 国際言語文化学部, その他 (40534558)
西村 君代 上智大学, 外国語学部, 准教授 (10365679)
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Keywords | 学習スタンダード / 評価 / 高大連携 |
Research Abstract |
1.平成21年度から平成23年度までの科学研究費科学研究補助金基盤研究(C)学習のめやす策定の試み―大学第2外国語を考慮して―課題番号21520600)で整備された「スペイン語学習のめやす」の完成へ向けて細かい作業を行った。平成24年度松に行ったカリフォルニア大学教授カ教授當作靖彦氏、神戸市外国語大学教授福嶌教隆氏を交えた中間報告のワークショップで得た知見をもとに、記述の様式の修正を行うとともに、語彙、文法項目の記述を見直し、12テーマを通しての記述の統一性を目指した。9月にはスペイン、ハエン大学で開催された外国語としてのスペイン語教育学会でこれまでの成果を発表し、広く意見聴取を行った。 また、具体的な授業活動の充実を図るための教授法に関する読書会、研修会も前年同様に東京外国語大学客員教授Concha Moreno氏を講師として2回おこなった。テーマはスピーキングおよびライティングで、初級時からの授業活性化のための工夫について参加者を交えて意見交換を行った。 2. 「学習のめやす」作成にとって特に評価についても明示する必要がある。本年度にはスペインより評価についての研究者であるマドリッド自治大学のTeresa Bordón氏を招聘しての講演会および勉強会を開催した。特に、4技能をどのように評価するのか、授業活動における主観的な評価の方法、具体的にテスト問題等の検討等も実際の例を参考に行い実り多い研究会となった。 3. 近年の高校での英語以外の外国語の学習の機会が高まっているなか、高校でのスペイン語履修者やスペイン語圏滞在経験者など大学入学以前の学習経験がどうなっているかについて、該当学生に聞き取り調査を行った。39名の学生からのインタビュー結果が集まり、その結果を分析し、今後の外国語学習の高大連携推進の資料とする予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「学習のめやす」は12のテーマについてはほぼ完成間近に達していると考えられる。今後は、全体を通じて必要と思われる項目、評価に関する記述等を整え、スペイン語教育についての一つの提案としてまとめる段階に達している。一方、高大連携に関わるスペイン語既習者調査についてもインタビュー結果を概観し、発表方法、項目の検討に入っている。従って、達成度としては、60パーセント程度と評価し、遅れ気味の点もあるが、着実に目標に向かって研究はすすめられていると評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
1. 「担当者を決めて、「学習のめやす」最終版作成にむけて、全体をとおして記述に矛盾がないかなどを検討するとともに、テーマとは独立して記述がほしい発音指導、語用論、社会文化的側面、および評価についての記述を始める。 定期的な会合でそれぞれの作業のチェックを行っていくこととする。 2. 高校でのスペイン語履修者、スペイン語圏滞在経験者など、大学入学以前の学習経験のあるスペイン語既習者の実態調査に関しては、研究担当者が、「高校での学習活動」「大学への期待」「大学での学習の実態」「大学の学習支援体制」などの項目に分けて、担当者が7月末までにまとめ、学会発表を予定、その後簡単な冊子にまとめて発表予定である。 3. 平成25年度に招聘したテレサ・ボルドン氏の講演を講演録としてまとめ、評価、および広くスペイン語教育実践の成果をまとめて発表を予定している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今年度は、スペインより講師を招待し、評価についての講義および勉強会を行ったため、通常行う、授業活動関連の研究会等の回数が減り、それに伴い支出が滞った。また、夏のスペイン学会出張は、より多くの研究従事者の派遣を考えていたが、授業開始時と重なったために、参加者が少数となった。 公開研究会、講演会、ワークショップ等を頻繁に開き、我々の研究成果の応用方法について広く意見交換を考えている。 さらに、上記の活動および「学習のめやす」の最終版の発行、実践方法についての提案等を積極的に行っていくつもりである。
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Research Products
(5 results)