2012 Fiscal Year Research-status Report
ライティングセンターにおけるチューターの成長支援に関する実態調査
Project/Area Number |
24520679
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
藤岡 真由美 近畿大学, 薬学部, 准教授 (40351572)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ライティングセンター / 英語ライティング / チューター教育 |
Research Abstract |
ライティングセンターにおけるチューターの訓練と支援体制の実情を探るため、当初の研究計画にもとづき、平成24年度は以下を実施した。 1.各ライティングセンターにおけるチューターの人員構成、採用方法、チューターの成長支援(物理的、精神的支援両面)について質問したアンケートを作成し、4校からの回答を得た。4校は数字的には少ないが、2009年度において日本のライティングセンターは11校であり、そのうち日本語ライティング教育のみを対象としている大学も含まれるため、本研究が目的とする英語ライティングのためのライティングセンターは実質的にはひとけたであると考えられる。24年度実施のアンケートは今後の研究への協力を求めるための第1段階として実施した。 2.関東、関西各1校のライティングセンターにおいて、センター長、チューター訓練担当者、チューター各校2,3名へのインタビューを実施した。うち1校については、実際のチュートリアルの様子を見学した。 3.アメリカでの学会(American Association for Applied Linguistics, TESOL)において研究発表をし、質疑応答や学会参加者との交流を通じて今後の研究への助言とアイディアを得た。またアメリカのライティングセンターについての数本の発表を拝聴することにより、アメリカにおけるチューター支援の実情についても情報を得た。さらに、当初の計画にはなかったが実施した点として、上記2で挙げたライティングセンターの一つが実施した公開シンポジウムに参加し、当該校においてライティングセンターと連携した全学英語ライティング教育、および学生のライティング内容に関わる専門的な内容についての支援体制についても情報を得るとことができ、当該校におけるライティングセンターの包括的な内容を学んだ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の研究計画では、24年度はアンケート実施の他に5校において、ライティングセンターの施設、チュートリアルの見学、ライティングセンター長およびチューター訓練担当者へのインタビュー実施としていたが、実際に実施できたのは2校にとどまった。また、アンケートについても、他に3、4校ほど回答協力を得られるはずであるが、24年度は当該校に連絡できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度は、当初の計画どおりチューター成長支援に関するチューターへのアンケートを作成、実施し、またケーススタディのパイロットスタディを実施する。アンケート参加者は、ライティングセンター学会、および24年度にインタビューに応じてくれたライティングセンター長、チューターを通じて協力を要請し、複数校のチューターから回答を得ることができるように努める。 ケーススタディについては、質的研究であるため当初の計画どおり1年間に2名のチューターを目標にデータ収集を行う。参加するチューターは、24年度インタビューに応じてくれたチューターおよび、25年度にあらたに研究協力を要請する大学の中から募ることとする。当初の計画どおり、各参加者について、チートリアルを各自半期中2回観察、ビデオ録画、音声録音、およびチュートリアル実施前、終了後のインタビューを予定しているが、録画録音ができない場合はメモを取る、またはチューターからチュートリアルについて間接的に話を聞くなどの代替手段を利用しデータ収集をする。さらに、半期2回のデータ収集実施が困難な場合は、1回に減らす。 さらに、あらたに研究協力を要請する大学については、24年度ライティングセンターアンケートおよびチュートリアル見学、インタビューを実施する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額67070円が生じた原因として、24年度は研究初年度であったため、研究協力要請校への連絡が遅れ、「現在までの達成度」で記したように当初目標の5校のうち2校しかインタビュー、見学などの実施ができなかったことが挙げられる。したがって、次年度使用額を25年度に、追加3校への出張旅費として使用することとする。 25年度分として請求した助成金については、上記の「今後の研究の推進方策」に従い、データ収集のための旅費、学会発表のための海外旅費、ビデオなどの消耗品費、研究参加への謝金、およびインタビュー書き起こしなどの人件費として使用する。
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