2012 Fiscal Year Research-status Report
へき地・小規模校で活用できる外国語活動の効果的な指導法に関する研究
Project/Area Number |
24520696
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
中村 典生 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (70285758)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 外国語活動 / へき地・小規模校 / 複式 / ICTの活用 / 小中連携 |
Research Abstract |
コミュニケーション能力の素地を養うことを目標として外国語活動が今年度から必修化された。しかし児童数が少ないへき地・小規模校などでは、コミュニケーション活動を仕組むこと自体が困難であることなど、問題があることがわかってきた。また一方で、児童数が少ないがゆえの効果的な工夫がみられることもわかった。 本研究ではこれらを踏まえ、以下の点を明らかにすることを目的としている。 (1)へき地・小規模校の外国語活動の実態を調査し、(2)その特徴(問題点・評価される点など)を中規模・大規模校との比較を通して明らかにし、(3)問題点に関してはその解決方法について考察し、(4)中規模・大規模校にも応用できる評価すべき工夫を抽出し、(5)いかなる規模の学校においても活用できるICTを利用した効果的な外国語活動の指導法を提案する。 初年度である平成24年度は、主としてアンケート、授業参観、聞き取り等によるデータ収集を行う年と位置づけた。具体的には、(1)参考図書を通じての資料収集、(2)北海道教育大学釧路校周辺地域におけるアンケート調査、(3)全国各地におけるへき地・小規模校に関する聞き取り調査、(4)ウェブ経由によるアンケート調査、を広範にわたって行った。特に(4)ウェブ経由によるアンケート調査では、北海道を中心とした外国語活動を担当している教師約60名から、授業形態や外国語活動に関する不安、児童の様子、ICTの活用状況、小中連携に関する意識等、かなり詳細なデータを集めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度である平成24年度は、主としてアンケート、授業参観、聞き取り等によるデータ収集を行う年と位置づけ、(1)参考図書を通じての資料収集、(2)北海道教育大学釧路校周辺地域におけるアンケート調査、(3)全国各地におけるへき地・小規模校に関する聞き取り調査、(4)ウェブ経由によるアンケート調査、を広範にわたって行ってきた。特に(4)ウェブ経由によるアンケート調査では、北海道を中心とした外国語活動を担当している教師約60名から、授業形態や外国語活動に関する不安、児童の様子、ICTの活用状況、小中連携に関する意識等、かなり詳細なデータを集めることができた。 以上を鑑みると、おおむね順調に研究が進展していると評価できる。 しかしながら、問題がないわけではない。へき地・小規模校は点在しているので、一校一校を訪問して情報を収集するには限りがあることがわかったからである。さらに広範・かつ綿密なデータを収集するために、現在のところは「おおむね順調」ではあるが、以降は初年度以上に精力的に動く必要性、新たな資料収集の対策を講じる必要性も感じている。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度に加えて、さらに広範、かつ綿密なデータを収集するために、北海道教育大学学校・地域教育研究支援センターの力を借りること、ウェブ経由の資料収集を更にすすめることを考えたい。 加えて、今後は収集した資料を分類・分析し、へき地・小規模校における外国語活動の特徴を洗い出す。そして課題についてはそれを克服する方法を考案し、一方長所についてはそれを中・大規模校でも活用する方法を考える。また、考案した指導法等について、実際に現場で活用してもらうようにする。 最終的には以上の成果を学会発表、報告書の作成等で公開する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
引き続き資料収集をすすめることから、旅費については厚めに設定する。資料収集を行う場所としては、北海道内だけではなく、山間部の小規模校、離島など、有益な情報が得られそうな場所には積極的に出向く。また、収集したデータの入力作業のために、若干名のアルバイトを雇用するため、その謝金を支出する。入力されたデータの分析のため、統計ソフトを購入する。その他、上記研究作業に必要な消耗品も随時購入する。
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Research Products
(2 results)