2014 Fiscal Year Annual Research Report
へき地・小規模校で活用できる外国語活動の効果的な指導法に関する研究
Project/Area Number |
24520696
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
中村 典生 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (70285758)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 英語教育 / 外国語活動 / へき地・小規模校 / 小中連携 / 複式 / ICT |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度の学校基本調査から算出すると、全小学校数20,851校のうち、12学級未満の小規模校は9,664校(約46.3%) にも上り、適正規模である12学級以上18学級以下の学校の6,308校(約30.3%)よりも高い割合となっている。これより、むしろ小規模校が「主流」と捉え、効果的な指導はどうあるべきか、という観点も重要となる。 本研究ではこの現状を踏まえ、へき地・小規模校で外国語活動に係わっている方々を中心にアンケート調査を行い、その結果を分析することによって、これまでほとんど触れられて来なかった(ⅰ)へき地小規模校における外国語活動の実態を明らかにし、(ⅱ)中・大規模校との比較を通してその特徴と課題を明らかにした。主な結果は以下の通りである。 (1)へき地・小規模校では地域の学校へ対する協力意識が他よりも高い。(2)へき地校・複式学級では、児童が妥協的なりやすいと捉えられている。(3)外国語活動では、主として同単元指導・二本案が採用されている。(4)小規模校に勤務する教員は、中・大規模校より教材の工夫によって外国語活動の充実を図らなければならないという思いがある。(5)小規模校ではコミュニケーション活動を仕組みにくいと感じている教員は少ない。 (6)へき地・小規模校ではコミュニケーションの場が少ないとは捉えられていない一方、コミュニケーション能力は身に付けにくいと捉えられている。(7)小規模校ではあっても、単式学級では学習が遅れている児童への個別の対応が難しいと思われている。(8)小規模校・単式に勤める教員は他と比較すると小中連携の意識が薄い。 以上より、(ⅰ)小規模校を一絡げにするのではなく、学級数、へき地等級を有するか否か、複式かどうかなどの観点が重要であること、(ⅱ)コミュニケーション能力養成に対する捉え方が課題である可能性があること、などが明らかとなった。
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Research Products
(4 results)