2014 Fiscal Year Research-status Report
児童用WTCモデルの構築―外国語活動から中学校英語への円滑な移行を目指して
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24520699
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
物井 尚子(山賀尚子) 千葉大学, 教育学部, 准教授 (70350527)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 外国語活動 / 国際的志向性 / 動機づけ / WTC / 児童用アンケート / 小学校英語 / 外向性 / 自己効力感 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では研究期間を3年とし、初年度を尺度開発のための文献研究とデータ収集、次年度 を尺度項目のスリム化のためのデータ収集期間、最終年度を量的及び質的データ収集と分析期間とし、調査を開始した。研究2年目にあたる平成26年度は、尺度項目のスリム化のためのデータ収集期間と位置付けた。初年度に選択した77項目をこの年の収集データに基づき、6つの調査概念の信頼性を維持しつつ、44項目に厳選し、1枚のアンケート用紙に収めた。 このアンケート用紙を用い、公立小学校での外国語活動に1年間参加する前後での児童の心的変化を探ることとした。心的変化とは、WTC、国際的志向性、動機、外向性、L2コミュニケーションでの不安感、L2コミュニケーションに関する自己効力感とする。 調査対象は、2013年4月から2015年3月までの約1年間、外国語活動の授業を受けた公立小学校7校の児童(有効回答数1,036名)とした。6年生が472名、5年生が563名参加した。現在、2回目のアンケート実施が終わり、データの入力、分析中である。児童の回答に基づき、ラッシュ・モデルを用いた分析、因子分析、共分散構造分析、および分散分析の統計処理を用いる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初は質問紙調査の実施先を3校とし、500名程度の参加者を予定していたが、A市教育委員会の支援を受け、県内7校での実施が可能となり、1075名の参加が確認された。そのうち、有効なデータ数は1036名分となった。 また、児童のL2コミュニケーション能力に関する自己効力感と実際の英語運用能力を比較するため、1036名中約200名の児童に児童英検を受験してもらい、その相関を確認する予定になっている。 以上の2点から、「当初の計画以上に進展している」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の最終年度にあたる平成27年度は、量的及び質的データ収集と分析期間と位置づける。今年度と同様、1,000近い参加者による質問紙調査を実施、統計処理を行うことで質的分析を継続する。英語運用能力と情意面の関係を確認するため、引き続き英語運用能力の外部試験を一部児童に実施する。また、児童の授業内での発言や行動を把握するために、授業観察及びインタビューを行い、量的データの特徴を裏付けることを予定している。
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Causes of Carryover |
本研究は3カ年計画であるが、研究の2年目にあたる2014年に研究者が1年間の育児休業を取得し、研究を中断した(平成25年3月1日~平成26年3月31日)。そのため、研究は2016年3月をもって終了となる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2015年度は研究の最終年度として、研究対象校となっている複数の小学校での質問紙調査の継続および成果の分析を行う。加えて、各調査校での授業を見学し、児童の質問紙に対する反応を多角的に分析する。
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Research Products
(5 results)