2012 Fiscal Year Research-status Report
グローバル企業における国際コミュニケーションのニーズ分析
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24520711
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
鈴木 眞奈美 法政大学, 経営学部, 教授 (60583929)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西川 英彦 法政大学, 経営学部, 教授 (10411208)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 国際的合併買収 / 文化摩擦 / 企業文化 / 国際コミュニケーション / 合併買収契約書 |
Research Abstract |
平成24年度は、まず海外のグローバル企業に合併買収された日本企業に勤務していたA氏へのインタビューで収集したデータを整理し、同時に関連する先行研究の文献調査を実施し、 “Culture Clash in International Merger and Acquisition: A Case Study”というタイトルの論文にまとめ、平成24年度10月31日から11月3日にシンガポール国立大学で開催されたEuro-Asia Management Studies Association (EAMSA) 2012 の学会で発表し、発表論文は、学会の会報(電子版)として出版された(査読有り)。さらにシンガポールでは、海外に事業展開を始める準備をしている日本企業X社を訪問し、インタビューを実施した。平成25年1月22日には、神戸大学経済経営研究所主催の兼松セミナーにおいても本研究の成果を発表した。 以上の研究活動から、日本企業が海外企業に合併買収されるケースに焦点を絞って、合併前と合併後の文化摩擦とコミュニケーションの形態や使用言語について調査をしていく方針を決定した。また本研究における事例研究の結果から、合併買収の契約書の作成の過程や契約書の履行に関する解釈や慣行に関して、海外企業と日本企業では大きくことなっており、契約が、合併買収において最重要であるということが明らかになったので、今後、この点に関しても詳細に調査することも決定した。 さらに平成25年3月1日にJETRO (Japan External Trade Organization, 日本貿易振興会) を訪問、平成25年3月28日には、日本の企業との合併買収のためのコンサルティングの会社を訪問し、合併買収の際の文化摩擦やコミュニケーション、契約書の慣行などに関して情報を収集した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、以下の3点を目的としている。目的ごとに達成度を記載する。 1. グローバルに活動する企業の国際コミュニケーションの実態(利点と問題点)を明確にする。本研究で実施した事例研究、ジェトロや海外合併買収のためのコンサルティング会社へのインタビュー、文献調査などから、日本企業が海外の企業を合併買収するのではなく、海外の企業が合併買収される事例(日本企業が受身となる場合)に絞って研究することの重要性が明らかになり、とくに合併前、合併後のコミュニケーションの形態、使用言語について、また契約書の作成の過程や解釈に絞って今後研究を進めていくという方針が決定された。本研究で実施した事例研究の成果を平成24年11月2日にEAMSA 2012 の国際学会で発表し、発表論文は会報(電子版)として出版された。平成25年1月22日には、神戸大学経済経営研究所主催の兼松セミナーにおいても本研究の成果を発表した。 2.グローバル企業における理想的な国際コミュニケーションのモデルを応用言語学、経営学の双方の立場から理論的実証的に構築する。JETROや国際的合併吸収の仲介会社の訪問、ならびにインタビューを実施し、海外企業と日本企業間のコミュニケーションの形態、使用言語に関して調査すると同時に、合併買収や国際コミュニケーション、国際経営に関する文献調査も実施し、さらに平成24年8月4日から5日に開催された第38回全国英語教育学会やEAMSA 2012、神戸大学経済経営研究所の兼松セミナーへの参加により、関連する情報収集を実施し、モデル構築を目指している。 3. 現状を理想に近づけていくための大学における国際コミュニケーション教育や企業の研修モデルを構築していく。まだ本研究は1年目であり、モデル構築のためのデータを収集している段階である。
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Strategy for Future Research Activity |
1)日本企業を買収した海外企業と買収された日本企業を対象にした研究参加のためのリクルートの実施。2)国際的合併買収のコンサルティング会社(合併の仲介会社)へのインタビューにより収集したデータの整理、分析、まとめ。3)本研究の成果の国内外の学会での発表(EAMSA 2013、TESOL 2014など)ならびに国内外の国際経営学者、合併買収の専門の学者、応用言語学者との学会やセミナーなどにおける情報交換。4)社会学、心理学など、社会科学の基礎分野はじめ、国際経営学、応用言語学の専門分野に関する研究の動向の文献調査
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
推進方策と経費との関連:推進方策3)に関連して:学会参加のため外国旅費として2人×2回×200千円=800千円。推進方策4)に関連して:「応用言語学関連図書」20冊×3千=60千円、「経営学関連図書」20冊×3千=60千円、「社会科学(社会学・心理学・統計学など)関連図書」20冊×3千=60千円
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Research Products
(5 results)