2014 Fiscal Year Research-status Report
グローバル企業における国際コミュニケーションのニーズ分析
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24520711
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
鈴木 眞奈美 法政大学, 経営学部, 教授 (60583929)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西川 英彦 法政大学, 経営学部, 教授 (10411208)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 知識伝達 / 言語能力 / 異文化理解 / 多国籍企業 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、平成24年~25年度に調査したデータを基に、特に人事採用や登用における言語能力の影響についてまとめ、平成26年6月にカナダのバンクーバーで開催されたThe Association of Japanese Business Studies (AJBS)で論文 “Non Japanese companies’ human resource management in Japan before and after an international merger and acquisition and a domestic merger and acquisition”を発表した。発表論文は学会の会報(電子版)として出版された(査読有り)。またAJBSでは、国際的に活躍されている国際経営の専門家から、今後の研究の助言を得た。平成26年7月に、外資系の多国籍企業に吸収合併された日本企業における文化摩擦とコミュニケーションの問題について調査した論文 “Culture Clash in International Merger and Acquisition: A Case Study”が、The MNE (Multinational Enterprises) Academy Journal (多国籍企業研究)の第7巻に出版された(査読あり)。平成26年10月には、次の研究計画を立てるための予備調査として、外資系企業と日本企業の両方に勤務経験がある日本人二人にインタビューを実施した。その結果とこれまで実施した国際的に活動する企業のコミュニケーショに関する質的研究と文献調査に基づき、平成27年度に実施予定の量的研究に関して計画を立案した。11月に多国籍企業学会東部例会に参加し、日本の国際経営の専門家より、今後実施予定の量的研究に関する助言を得た。また他の日本人の国際経営や人事の専門家からも、今後の研究計画に関する助言を得て、平成27年度の調査研究の準備をした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、以下の3点を具体的な目的としている。 1.グローバルに活動する企業の国際コミュニケーションの実態(現状と問題点)を明確にする。評価(2)外資系企業に合併された日本企業や日本で活動する外資系企業の合併前、合併後の日本人社員と非日本人社員のコミュニケーションの形態、使用言語について調査し、その成果を平成25年11月にEAMSA 2013 の国際学会で発表し、発表論文は会報(電子版)として出版された(査読有り)。また平成25年12月の多国籍学会東部12月例会においても本研究の成果を発表し、この論文は、平成26年7月に『多国籍企業研究』の第7巻に出版された(査読有り)。 2.グローバル企業における理想的な国際コミュニケーションのモデルを応用言語学、経営学の双方の立場から理論的実証的に構築する。評価(2)日本人のコミュニケーションの特徴(会議などの公の場のコミュニケーションの沈黙と私的な場のコミュニケーションの重要性)を、社会文化論のprivate speechの概念を用いて、 “group private speech”と定義することにより理論化し、平成25年11月にEAMSA 2013 の国際学会で発表し、発表論文は会報(電子版)として出版された(査読有り)。平成25年12月の多国籍学会東部12月例会においても本研究の成果を発表した。平成26年10月には、外資系企業と日本企業の双方に勤務経験がある日本人2人にインタビューを実施し、これまでの質的研究や文献調査を基に、量的研究の計画を立てた。 3.現状を理想に近づけていくための大学における国際コミュニケーション教育や企業の研修モデルを構築していく 評価(2)企業における社員の英語教育に関して、人的管理の側面からこれまでの事例研究を分析し、文献調査を実施し、平成26年6月にカナダのバンクーバーで開催されたAJBSで発表した(査読有り)。
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Strategy for Future Research Activity |
1) 知識伝達と言語能力、異文化・国際理解能力、専門知識・技術との関係を調査する量的研究を実施する。2) 実施した研究のデータの分析。3) 国内外の国際経営学者、合併買収の専門の学者、応用言語学者との学会やセミナーなどにおける情報交換。4) 社会学、心理学など、社会科学の基礎分野はじめ、国際経営学、応用言語学の専門分野に関する研究の動向の文献調査。5) 研究成果を論文にまとめる。6) 国内外の学会での研究成果の発表。
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Causes of Carryover |
ウェブアンケートの調査の準備に時間がかかり、次年度に調査実施の予算を使用することになった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年の5月に日本にある外資系企業の従業員を対象とした知識伝達に関するウェブアンケートを実施し、その結果の分析を2016年1月までにまとめて、2016年開催のAcademy of International Business (AIB)やAmerican Association for Applied Linguisticsなどの国際会議で発表することを目指す。
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Research Products
(11 results)