2014 Fiscal Year Annual Research Report
帝政期ドイツにおけるトランスナショナルな人的移動とジェンダー秩序に関する研究
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24520729
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Research Institution | Senshu University |
Principal Investigator |
日暮 美奈子 専修大学, 文学部, 教授 (30384671)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅田 進史 駒澤大学, 経済学部, 准教授 (30447312)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | トランスナショナル史 / ジェンダー史 / ドイツ史 / 人の移動 / グローバリゼーション / 帝政期ドイツ / 近代史 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は、グループメンバーが当初の研究計画を順調に遂行できたため、予定以上の成果を上げることができた。まず、2014年6月1日に第1回の会合を開き、本年度の活動を確認した。打ち合わせの結果、追加の在外調査を行わず、本研究計画への助言を依頼する予定であった、ベルリン自由大学のゼバスティアン・コンラート教授を日本へ招聘し、メンバーのみの非公開ワークショップとコンラート氏による公開講演会を開催することを決定した。 本年度前半は、個々のメンバーがそれぞれの研究課題を進めつつ、上記の企画の実現に向けて尽力した。そして、2015年1月24日午前にラウンドテーブルと同日午後の公開講演会を開催することができた。ラウンドテーブルでは、コンラート教授を囲み、グループメンバーがそれぞれ研究計画を発表し、議論を交わした。それに続いて、西洋近現代史研究会および現代史研究会も共催団体となった公開講演会で、コンラート教授は「グローバル・ヒストリーのなかの啓蒙」と題した講演を行い、森田直子氏(立正大学)およびグループメンバーである鈴木楠緒子氏のコメントを得た。 最後に、2015年3月27日にウェブ上で会合を行い、本科研終了後の2015年7月に西洋近現代史研究会で公開ワークショップを開催し、そのうえで最終的に『専修史学』で特集としてメンバーの研究成果を発表することを確認した。この最後の企画は、「ドイツ近代のなかの越境する人びと、越境する権力―トランスナショナルな日常性とグローバル秩序の形成」と題し、ジェンダーの視点を織り交ぜながら、ドイツ近代史の事例を基に、越境する人びととその越境的な人の移動を管理・監視する権力のあり方を再検討するものである。公開ワークショップでの議論を踏まえて、各メンバーがこの全体テーマに即してそれぞれの研究課題を深め、2015年度中に活字化する予定である。
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Research Products
(9 results)