2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24520766
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
八百 啓介 北九州市立大学, 文学部, 教授 (20212269)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 砂糖 / 食文化 / 台湾 / オランダ |
Research Abstract |
(1)平成24年10月29日から同31日までアムステルダム大学図書館において16世紀末の料理書1冊、17世紀の料理書3冊、18世紀の料理書6冊の計10冊の撮影を行うとともに比較調査を行った。 (2)平成24年12月12。日から同14日まで海外共同研究者である黄紹恒台湾国立交通大学教授とともに、北海道大学付属図書館所蔵の台湾総督府関係資料の調査を行うとともに、帯広市において日本甜菜製糖ビート資料館の調査を行った。 (3)平成25年3月19・20日ポルトガル国立図書館所蔵の16世紀における砂糖の生産・貿易関係の文献の調査と複写を行った。 (4)江戸時代の料理書における砂糖の使用について『翻刻江戸時代料理本集成』の分析を行い、(1)の調査結果と比較するとともに、平成24年11月18日東京大学東洋文化研究所において開かれた国際会議“Sugar and Slavary towards a New World History”において「Sugar Supply and Importation by the Dutch East India Company to Japan during the 18th Century」のテーマで報告を行った。 (5)北九州市古文書館において大里製糖所の創業から大日本製糖による買収にいたる明治37年から同40年まで『門司新報』記事の調査を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
(1)本研究申請時には「糖業連合会関係資料」マイクロフィルムの存在を知らなかったため、糖業協会における調査に代えてその第一部の購入を優先した。これにともない初年度に予定していた台湾における調査を第2年次に延期した。 (2)図書館長として新図書館建設のための学内調整や市当局の公共事業評価委員会への対応のため国外・国内調査が10月末以降となった。 (3)「糖業連合会関係資料」マイクロフィルム購入分34本の分析が終わっていない。 (4)北九州市古文書館所蔵『門司新報』での戦前の門司における製糖および砂糖の流通についての記事の調査は明治30年代しかできなかった。 (5)昨年度の調査結果についての論文を執筆する予定であったが完成できなかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
(1)昨年度国外・国内調査で撮影・複写によって収集した史料の分析を行う。 (2)「糖業連合会関係資料」第一部マイクロフィルムの分析を行うとともに第二部を入手する。 (3)研究協力者とともに佐賀市立図書館富士館において「北山公論」(1925年-1939年)マイクロフィルム(150コマ)の閲覧と複写を行い、台湾における新高製菓および佐賀県出身者の活動について調査する。 (4)海外共同研究者とともに台湾・国内において戦前の製糖・製菓業についての聞き取り調査を行う。 (5)昨年度に完成予定であった論文と合わせて各年次に1本の論文を発表することによって本研究の報告と公開を行う。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
(1)当初第1年次に予定していた海外共同研究者・研究協力者・連携研究者との台湾における戦前の製菓業についての調査を行う。(国外旅費の必要性) (2)海外共同研究者と戦前の製糖・製菓業についの国内における調査を行い新資料を収集する。(国外旅費・国内旅費の必要性) (3)「糖業連合会関係資料」マイクロフィルム第二部を購入する。(備品費の必要性)
|
Research Products
(1 results)