2013 Fiscal Year Research-status Report
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24520766
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
八百 啓介 北九州市立大学, 文学部, 教授 (20212269)
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Keywords | 砂糖 / 食文化 / 台湾 / オランダ |
Research Abstract |
(1)佐賀市立図書館富士分館において大正14年(1925)から昭和14年(1939)にかけて刊行された月刊新聞『北山公論』のマイクロ史料の調査を行い、大正・昭和期の佐賀県北山村出身者の台湾・朝鮮への進出と台湾における北山村出身者による新高製菓の創業と発展との関係を調査した。 (2)前年度に引き続き北九州市立古文書館において明治40年(1907)から大正3年(1914)までの新聞『門司新報』の調査を行い、明治37年(1904)10月に開設された大里製糖所と明治・大正期の門司・台湾航路の発展と台湾産砂糖の輸入との関係を調査した。 (3)前年度に購入した植民地期台湾産業・経済関係史料マイクロ版集成第一部(旧台湾糖業連合会関係資料)に続き、第二部(旧台湾総督府発行史料)を購入し、すでに台湾中央研究院台湾史研究所および北海道大学付属図書館において収集した旧台湾総督府糖務局発行資料との比較を行った。 (4)荒野泰典他編『日本の対外関係5』(吉川弘文館2013年)において「鄭氏一族とヨーロッパ勢力」を執筆し、17世紀前半の台湾における砂糖の生産と輸出についての研究成果を発表した。 (5)前年度の国際会議”Sugar and Slavery towards a New World History”における報告をもとに英文論文'The Dutch East India Company's Importation of Sugar and Domestic Society in the Early Modern Japan'(A4用紙14枚)を執筆した。また臨川書店より刊行予定の松方冬子他編『日蘭関係をよみとく』に収録予定の「出島オランダ商館の輸入砂糖と国内社会」(原稿用紙60枚)を執筆した。 (6)オランダ王立図書館において18・19世紀におけるジャワ砂糖の生産と輸出に関する研究論文を収集した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
(1)研究協力者である江口裕子氏が佐賀市立図書館富士分館司書の任用期間(5年)を過ぎて退職し、共同研究を辞退したため研究代表者自身が『北山公論』の分析研究を行うこととなったため。 (2)台湾において調査予定の菓子店十字軒餅店が廃業したため、台湾製菓業の調査研究のメドが立たなくなったため。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)本研究およびこれまでの研究成果を来春までにまとめ、『江戸時代の砂糖』の書名で吉川弘文館より出版する準備をすすめる。そのために本研究計画に従って、江戸時代の国内における砂糖の流通に関する史料を収集するとともに、江戸時代の料理書・菓子製法書から砂糖食文化について研究する。 (2)同じく本研究およびこれまでの研究成果として、2014年9月18・19日に台湾中央研究院において開催される「2014年海洋史国際学術検討会」において「Two Centuries of the Export of Taiwanese Sugar to Japan」のテーマで報告を行う。 (4)研究協力者であった江口裕子氏の研究を引き継いで、新高製菓と佐賀県出身者の関係を研究する。 (5)海外共同研究者である黄紹恒氏とともに台湾製菓業の調査に代わる戦前の台湾・門司航路と砂糖の輸出についての調査研究を行う。またこれまで収集した旧台湾糖業連合会および旧台湾総督府糖務局の史料から明治~昭和期の台湾糖業の研究をまとめる。 (6)大正3年(1914)から昭和初期までの『門司新報』の調査を完了し、連携研究者とともに研究をまとめる。 (7)(1)の著書執筆とは別に江戸時代の料理書とオランダ・ポルトガルの料理書における砂糖食文化の比較研究をまとめる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究協力者の退職・辞退と台湾製菓業の調査対象であった菓子店の廃業のため、台湾調査の旅費が未執行となったため。 海外共同研究者と日本国内の調査を行うとともに、海外共同研究者・連携研究者とともに戦前の台湾における製菓業や製糖業に関する調査を行うため使用する予定である。
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Research Products
(4 results)