2014 Fiscal Year Research-status Report
第2次大戦後・朝鮮人の渡日過程とその背景に関する歴史的研究
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24520782
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Research Institution | Osaka Sangyo University |
Principal Investigator |
藤永 壮 大阪産業大学, 人間環境学部, 教授 (00247876)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊地知 紀子 大阪市立大学, 文学研究科, 教授 (40332829)
高 正子 神戸大学, 国際文化学部, 講師 (80441418)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 在日朝鮮人 / 密航 / 済州島 / 韓国 / 朝鮮 / 植民地 |
Outline of Annual Research Achievements |
2014年度は、9月18~21日に韓国・済州島でフィールド調査を実施した。これは日本でインタビュー調査を行った在日朝鮮人の方に親戚を紹介していただき、済州島側から見た渡日経験を見当しようとしたものである。なおこの調査期間の初日には、済州大学校在日済州人センター主催の国際学術会議に参加し、研究分担者の伊地知紀子と高正子が本研究課題に関わる研究報告を行った。 一昨年から調査を行ってきた、済州島北部地方のある村の人びとの渡日体験と、渡日を可能にした地域ネットワークの実態については、上記学術会議での報告のほか、研究代表者である藤永の執筆した研究論文が韓国・青巌大学校在日コリアン研究所の編集の単行本に収録され、また藤永・伊地知・高の連名による研究ノートが国際高麗学会の学会誌に掲載された。後者は朝鮮語に翻訳されて、済州大学校在日済州人センター発行の単行本に転載された。 このほか以前から進めている体験者へのインタビュー記録のテープ起こしと、その内容の編集作業も継続して行った。2014年度はそのうちのお二人のインタビュー記録を、研究代表者の勤務先の学会誌に掲載した。またこれらインタビュー記録を韓国で刊行するため、朝鮮語への翻訳、編集作業を進めたが、翻訳の確認や訳注・解説を付すなどの作業に思いのほか時間がかかり、出版には至らなかった。2015年度中には必ず刊行したいと考えている。 このほか2015年3月に外務省外交史料館などで資料調査を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究のまとめとしてインタビュー記録を韓国で刊行する予定であったが、翻訳の確認や訳注・解説を付すなどの作業に思いのほか時間がかかり、予定した出版には至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度刊行する予定で実現できなかったインタビュー記録を2015年度中には必ず出版したいと考えている。
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Causes of Carryover |
研究成果を朝鮮語に翻訳したうえで、韓国で単行本として出版し、関係者に配布して研究を終了する予定であったが、翻訳の確認や訳注・解説を付すなどの作業に思いのほか時間がかかってしまい、2014年度中の出版が不可能になった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究成果を韓国で単行本として出版し、日本国内や韓国で関係者に配布する費用として使用する計画である。内訳は、印刷・製本代、郵送代(国内分・海外分)、謝金(翻訳校閲)、その他などである。
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Research Products
(25 results)