2014 Fiscal Year Annual Research Report
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24520793
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| Research Institution | The Niigata Prefectural Museum Of History |
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Principal Investigator |
渡部 浩二 新潟県立歴史博物館, その他部局等, 研究員 (20373475)
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| Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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| Keywords | 佐渡金銀山絵巻 / 山尾衛守 / 佐渡奉行 / 鉱山技術 / 銅製錬 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
平成24・25年度に引き続き、未調査の佐渡金銀山絵巻の調査・撮影を行い、データベースの構築を進めた。併せて、鉱山技術書などの文献史料をもとに、それらの描写年代や絵師などについて分析を行い、佐渡金銀山絵巻群全体のなかでの位置付けを検討した。とりわけ、金銀山絵巻に付属的に描かれる銅の選鉱・製錬部分の描写についても仕法や技術の変化が反映されており、その分析から描写年代が判明することを具体的に明らかにした。
佐渡金銀山絵巻は、佐渡奉行所の絵図師（山尾氏）が３代にわたって佐渡奉行交代の度ごとに制作し、1730～1860年代までの約130年間に100点以上制作したと考えられている。制作年代や絵師の記載のある絵巻は稀だが、これまでの比較調査で山尾氏初代・２代・３代それぞれの作品のいくつかが特定できた。しかし一方で、現存する100点以上の絵巻の多くが、全国各地においてさまざまな理由で転写されたものであることがわかってきた。このような多数の写本の存在は、国内最大の金銀山だった佐渡金銀山そのものの重要性や、人々の関心の高さを反映すると考えられる。
佐渡金銀山絵巻の料紙・法量・顔料の変遷解明については、より科学的な分析が必要であるが、紙幅は最初期40㎝程度であったものが、その後27㎝程度に変化することや19世紀前半以降の絵巻に使用される青色顔料が、18世紀のものとは明確に異なる傾向にあることを確認できた。
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