2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24520811
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
春田 晴郎 東海大学, 文学部, 教授 (90266354)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | イラン / エラム / エリュマイス |
Outline of Annual Research Achievements |
2014年度の資料収集および現地等実見について。国内でのさらなる資料収集に努めるとともに、補充的な外国出張を2回行なった。イラン出張ではスーサ博物館およびマスジェデ・ソレイマーンやタッレ・マルヤーンなど近隣地域において実見し、フランス出張ではルーヴル所蔵のスーサおよびエリュマイス出土品を実見調査した。 2014年度の研究成果の発表。2013年度のイラン出張のうちヤズド地域での文化遺産に関して学会発表および論文を1本ずつ、文字について学会発表1本、そして古代イランの宗教に関する論文を1本、さらにエラム時代の地理について学会発表を1本行なった。 3年間全体の研究成果として研究成果報告書に含まれる内容のうち、主要なものは以下の通りである。 1.エリュマイス貨幣の銘文の読みについて。近年の貨幣学者の研究はエリュマイス文字とパルティア文字の銘文を峻別しておらず不正確さが生じており、それを正した。併せて、ヤズドの博物館に所蔵されている1枚のエリュマイス貨幣の読みが定まっていなかったが、その解読案を得た。 2.スーサ博物館所蔵マスジェデ・ソレイマーン出土柱頭の四神像について。マスジェデ・ソレイマーンから出土したエリュマイス時代の柱頭の四面に彫られた神像については、フランス隊の発掘報告書やパルティア時代の彫刻全体を論じた書物の中で簡単に触れられるのみであったが、実見を通して詳しく分析した。 3.国内に所蔵される新エラム語銘文を有する金属器について。その銘文の解読案を得た。
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