2013 Fiscal Year Research-status Report
1950-1960年代のソ連における国家と社会の「協働」 その理念と実態
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24520837
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Research Institution | Hokkai-Gakuen University |
Principal Investigator |
松戸 清裕 北海学園大学, 法学部, 教授 (10295884)
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Keywords | ソ連 / 国家と社会 |
Research Abstract |
研究活動 平成25年9月および平成26年2~3月に各4週間モスクワへ出張し、本研究課題全体に関する史料・資料を収集した。具体的には、ロシア連邦国立文書館においてロシア共和国最高会議幹部会フォンドの史料を集中的に読んでノートを取った一方で、ロシア国立図書館において本研究課題の関連文献に幅広く目を通し、ノートを取った。こうして収集した史料・資料を精読して当時の政策や社会状況に関する考察を進めるとともに、犯罪との闘いにおける国家と社会の「協働」の方策として重視された「社会団体による犯罪者の身柄引き受け」の理念と実態について描く論文などに取り組んだ。 研究実績 上記の「社会団体による犯罪者の身柄引き受け」に関する論文として「『共産主義建設期』のソ連における犯罪との闘いと身柄引き受け 国家と社会の『協働』の観点から」を完成させ、『ロシア史研究』第93号(2013年11月、47-70頁)に発表した。 第20回ソ連共産党大会(1956年2月)前後のソ連の実情と政治指導部の認識を描こうとする論文に取り組んだ。年度内に完成させることはできなかったが、平成26年度には発表することができると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
上記のように「社会団体による犯罪者の身柄引き受け」に関する論文として「『共産主義建設期』のソ連における犯罪との闘いと身柄引き受け」を完成させ、『ロシア史研究』第93号に発表することができたが、これは本来平成24年度中に完成させることを目指していた論文であり、平成25年度の研究実績は不十分と言わざるを得ず、達成度の区分としては「やや遅れている」と厳しく評価すべきであると考えている。 ただ、その主な理由は、平成25年度が、研究分担者を務めていた基盤研究(B)「近現代ロシアにおける公衆/公論概念の系譜と市民の「主体性(agency)」」の最終年度に当たったため、アメリカ合衆国で活動し世界的に注目されているロシア人研究者を招いたカンファレンスで報告したり、この研究課題の論文を執筆したりすることに多くの時間と労力を割いたことである。本研究課題の研究計画にも記した通り、上記基盤研究(B)での研究成果もまた本研究課題の考察に大いに役立つものであって、平成26年度以降は遅れを挽回することができると確信している。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは、平成25年度に取り組み始めた、第20回ソ連共産党大会(1956年2月)前後のソ連の実情と政治指導部の認識を描こうとする論文を完成させるべく努める。 その一方で、平成26年9月および平成27年2~3月を目処にモスクワへ出張し、本研究課題全体に関わる史料・資料を文書館および図書館で渉猟するとともに、それを通じて本研究課題を貫くテーマである「国家と社会の『協働』」についての考察を一層進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年9月と平成26年2~3月におこなったモスクワ出張の費用がそれぞれ概算での見積もり額を若干下回ったため。 平成26年度分として請求した助成金と合わせて主にモスクワ出張の費用として使用する計画である。
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Research Products
(2 results)