2013 Fiscal Year Research-status Report
聖イポリト祭の実証的研究によるメキシコ植民地時代の新たな解釈
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24520845
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Research Institution | Kyoto University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
立岩 礼子 京都外国語大学, 外国語学部, 教授 (80321058)
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Keywords | 聖イポリト祭 / メキシコ植民地時代 / ヌエバ・エスパーニャ / 祝祭 / 国際研究者交流 / 国際情報交換 / スペイン / メキシコ |
Research Abstract |
本年度は、まず昨年度の口頭発表分を論文"Fiesta de San Hipolito: una fiesta para defender la ciudad de Mexico (Siglos XVI y la primera mitad del siglo XVII)"としてスペイン・サンティアゴ大学より出版予定の Memorias sin olvido. El mexico de Justina sarabiaに投稿し、受理された。 次に、メキシコ特別連邦区古文書館の資料分析によって、研究対象である聖イポリトが征服を祝う祭りという側面が強まったのは1621年の百年祭以降であり、それ以前は領土確保のみならずスペイン人の生存に不可欠な水及びその水路の確保のため、先住民を威嚇するために行われた祝祭であることを明らかにしつつある。この新たな見解については、検討委員会の先生方に報告し、大変興味深い視点であるため、それを裏付ける資料を引き続き探すように指示があった。 なお、検討委員会のメンバーの変更を行った。マリア・フスティーナ・サラビア・ビエホ教授(スペイン高等学術研究所所管イスパノアメリカ研究所)が病死されたため、代わってカルロス・マルティネス・ショウ教授(ヨーロッパ歴史アカデミー/スペイン国立通信大学)がテーマに関心を寄せてコメントをしてくださっているので、検討委員会のメンバーに加わっていただいている。また、アントニオ・ルビアル教授(メキシコ国立自治大学)が多忙につき、代わって、ベロニカ・サラテ教授(メキシコ・ルイス・モラ博士大学)に参加していただいている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目的に掲げた項目について、おおよそ資料を入手でき、分析も順調に行うことができた上、新たな発見もあったため。
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Strategy for Future Research Activity |
基本的には研究計画にもつづき、進めていくが、聖イポリト祭において16世紀中に水路の確保という新しい側面が浮き彫りにされつつあるため、16世紀の先住民村落との関連をできるだけ網羅して調査を行うこととする。
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