2013 Fiscal Year Research-status Report
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24530033
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
内貴 滋 帝京大学, 経済学部, 教授 (00609381)
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Keywords | イギリス / 独立 / 住民投票 |
Research Abstract |
我が国の動きについては、自民・公明連立政権が参議院選挙の結果、衆参両院で多数を占める結果となり、道州制の法案化の動きが活発化した。この状況を受け、政府の地方制度調査会、全国知事会、全国市長会、全国町村会、全国町村議会議長会などの動きを調査し 特に、絶対反対を表明することとなった全国町村会、全国町村議会議長会の動きに注目した。 一方、「地方自治の母国」と言われる英国については、前年の調査を踏まえ、バーミンガム大学地方自治研究所と討議を行い、地域主義法のその後の自治体への影響や動きが活発化しだしたスコットランドの独立の動きについて調査した。 英国への実態調査は2013年9月1日~9月7日と2014年2月24日~3月2日の2度実施した。2013年9月の調査は在英日本大使館、自治体国際化協会と打ち合わせのもとにバーミンガム大学、スコットランド総領事館、英国自治体協議会、ダービシャーカウンシルなどを訪問し、2014年3月の調査は、在英日本大使館、自治体国際化協会、自治体機関紙のMunicipal Journal,ウェトミンスター市などを訪問し、調査を行った。 なお、これらの実態調査のもとに大英図書館やその他関係機関から関連の文献などの調査も並行して行った。現在、英国においては2014年9月18日のスコットランドの独立の是非をめぐる住民投票に向けて、賛成を表明しているサモンドスコットランド自治政府首相の動きに注目が集まっている。これに対して、キャメロン首相は独立を許さない姿勢である。引き続き、その動向に注意していきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に即して、国内における調査、英国における調査いずれも、おおむね順調に進展している。平成26年度は独立の動きを強めるスコットランドにも注目して、連合王国の構造改革について調査を推進していきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度については、平成24年度の基本調査、平成25年度の調査をもとに、我が国においては道州制の法案化とそれに対する自治体の対応、大都市問題にかかる県と大都市の役割分担などの問題に留意して調査を進めたい。英国においては、2014年9月18日に向けてのスコットランド独立の動きとその結果を含め、英国の中央政府と地域政府、自治体の動きの把握に努め、在英国日本大使館、スコットランド総領事館など在英の公的機関を含め、総合的な調査を実施し、取りまとめに努力する所存である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
英国の地方構造改革の重要事項であるスコットランドの独立をめぐる住民投票が次年度の9月に行われる予定となったため、そのために必要な調査費用を次年度に使用することとしたためである。 2014年9月18日のスコットランド独立の是非をめぐる住民投票の動向の分析を含め必要な調査を実施する計画である。
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Research Products
(3 results)