2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24530108
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
坂本 達也 静岡大学, 法務研究科, 准教授 (50389235)
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Keywords | 少数株主保護 / 結合企業法 / 従属会社 / 支配会社 |
Research Abstract |
本年度は、結合企業法制における従属会社の少数株主保護について、イギリスおよび日本を中心として従属会社の少数株主保護のための退出規制、開示制度および監査制度の規制等について、イギリスおよび日本の会社法の文献資料の入手を行い、イギリスおよび日本の会社法の比較、検討を行った。とりわけ、本年度においては、退出規制に関して、「イギリス会社法におけるスクイーズ・アウトとセル・アウトに関する考察」と題して研究内容を代表者が所属する関西商事法研究会において報告し、その後研究成果を論文として公表した。また、前年度から引きつづき、支配株主による不公正な侵害行為からの少数保護について文献資料の入手等を行いつつ研究を続けた。さらに、本年度において、開示制度および監査制度に関する規制について次年度に向けて研究が行えるように文献資料の入手等を行った。今後は、開示制度および監査制度についての研究を行うようにする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度においては、従属会社の少数株主の退出規制に関して、「イギリス会社法におけるスクーズ・アウトとセル・アウトに関する考察」を公表することができ、結合企業法制度の重要な論点の一つについてイギリス会社法から日本法への示唆を得ることができたことから、研究はおおむね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策は、従属会社の少数株主保護に関する開示制度および監査制度について、イギリス法および日本法の文献資料を入手・精読し、イギリス法から日本法の示唆を得ること、また、退出規制に関して、イギリスにおける不公正な侵害行為からの少数株主保護について文献資料を入手・精読し、イギリス法から日本法への示唆を得ることである。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度においては、結合企業法制における従属会社の少数株主保護に関して、イギリス法および日本法の文献資料の入手、研究会または学会への出席等のための国内旅費、研究成果の執筆または文献資料入手のために、パソコン、パソコン周辺機器、プリンターのインクおよび印刷用の用紙の購入に研究費を使用したが、とりわけ入手すべき文献資料について慎重に選択していたこともあり、入手した文献資料が限定的であった。 次年度の使用計画は、おもに次のとおりである。第一に、結合企業法制における従属会社の少数株主保護に関して、イギリス法および日本法を中心に文献資料を入手するために、第二に、研究会および学会等への出席のための旅費のため、第三に、研究成果の執筆または文献資料入手等のために、プリンターのインクおよび印刷用の用紙等の購入のために研究費を使用する。
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