2012 Fiscal Year Research-status Report
日本とオーストラリア、EU、NATOとの安全保障対話-域外活動の影響
Project/Area Number |
24530146
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | International Christian University |
Principal Investigator |
VOSSE Wilhelm 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (70327732)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 外交政策 / 日本政治 / 安全保障政策 / EU / 国際関係 |
Research Abstract |
2012年4月には国際研究学会でこのプロジェクトのサップテーマのエネルギ問題と日本・EUの協力についのパネルで研究の結果を発表した。 2012年の11月にはイギリスのロンドンとオクスフォードでEU、およびEU加盟諸国(特にドイツ、フランス、英国)の各国が安全保障における「域外ミッション」をどのように報道し、どのような公式見解を出しているかを分析した。EUと日本の防衛政策の専門家(Reinhard Drifte, Bastian Giegerich (IISS, London), Alessio Patalano (Kings College, London))などにインタビューを行い、LSE、Kings CollegeとIISSの資料を収集して分析した。ブリュッセルのEU委員会でEU域外ミッションに取り組む官僚にコンタクトを取ることができた。(2013年9月からEU委員会の本部でインタビューする予定である)日本ではEU大使館や外務省や防衛研究所などで専門家にインタビューを試みた。 年間を通じて、政府文書、特に日本の外務省による文書のドキュメンテーションと分析を実施し、 NATO、欧州委員会といった機関による公文書のうち、入手できるものについてドキュメンテーションを行った。日本語で書かれた公文書および記事を選び、英語への翻訳も行った。上記文書のドキュメンテーションと分析を通じて、国内の意思決定プロセスとその構造的な制約の分析ができた。 また「Governing Insecurity in Japan」(日本の不安のガバナンス)と題した書籍を編集した。2013年12月Routledge出版社から出版予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
インタビューと資料分析のおかげでEU, NATOと日本の安全保証協力の基本的な問題とこれからの可能性がかなり詳しく判明している。
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Strategy for Future Research Activity |
特別研究期間を取得し、2013年9月から2014年8月までオクスフォード大学(Nissan Institute of Japanese Studies)[http://www.nissan.ox.ac.uk/]のアカデミックビジター(Academic visitor)となる予定。イギリスの地で、この研究プロジェクトについてヨーロッパの視点から考察を深めるつもりである。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
オーストラリアでの研究のために海外旅費を積算していたが、経済的な制約もあり実現しなかったため次年度使用が生じた。この分も含めて、イギリスの滞在費にあてる予定である。
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