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2012 Fiscal Year Research-status Report

女性国会議員の質的代表性に関する研究

Research Project

Project/Area Number 24530148
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionSophia University

Principal Investigator

三浦 まり  上智大学, 法学部, 教授 (80365676)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords女性議員 / ジェンダー・ギャップ / 政策過程 / 男女共同参画 / ジェンダー平等 / エリート調査 / オーラル・ヒストリー / 質的代表性
Research Abstract

本研究は、「女性政治家が増えると、何が変わるのか」「女性政治家は女性を代表するのか?」の問題設定のもとに、女性政治家の質的代表性(Substantive representation)を検証するものである。女性政治家が増えることで政策の優先順位が変わり、とりわけ女性関連政策で進展が見られると言われているが、本当に因果関係が認められるのか、女性の質的代表性を高めるためにどのような戦略が有効であるかを、国会議員を対象とする郵送アンケート調査、比較政策過程分析、インタビュー調査を通じて実証する。
本年度はまず全国会議員を対象に郵送調査を行った。調査票の作成は4月から6月までかけて精査し、7月に発送を行った。8月には督促を電話で行い、さらに追加で10月に調査票を再送し回収率の向上に努めた。結果的に76票の回収があり、それを入力し、男女の性差があるかに関して分析を行い、調査報告書(概要版)を平成25年3月に刊行した。報告書は郵送調査に協力してくださった議員にも郵送した。
インタビュー調査は10月から開始し、堂本暁子、清水澄子、大脇雅子の3人に長時間お話をうかがった。90年代に活躍し、社会党に関わりの深かった女性議員の3人から話を聞くことで、多くの共通項を見いだした。議員になる前のキャリアや女性運動との関わりの重要性、役職につくことや与党として政権参加することの重要性、議員になってから社会とのネットワークを築くことの重要性などである。また自社さ政権という特殊な環境が女性政策の進展に大きく寄与したことも確認できた。テープ起こしは必要な訂正を施し、研究会メンバーだけが閲覧する冊子にまとめた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

郵送調査とインタビュー調査に関しては計画通りに進展した。郵送調査に関して、報告書は概要版のみ刊行し、より詳しい分析は次年度に持ち越した。夏までには詳細版を刊行する予定である。
比較政策分析に関しても研究会において検討を重ね、インタビュー調査の質問項目に反映させることができた。
経費に関して若干次年度持ち越しとなったが、印刷のタイミングの関係上ずれこんだためであり、予算消化に関してもおおむね予定通りに進んだ。

Strategy for Future Research Activity

郵送調査の詳細な分析、とりわけ自由記述の部分の分析を進める。統計分析に関しても性別だけではなく、その他の属性(政党、選挙区、当選回数、年齢など)でも行い傾向を見いだしたい。郵送調査後に総選挙が行われ、また7月に参院選があることから、夏以降に新当選者に対して同じ郵送調査を行うか、あるいは別の質問票にて女性議員のみを対象として行うか検討をする。
インタビュー調査も続行する。90年代に活躍された議員が高齢に達していることから、なるべく早く取りかかる必要がある。前半は70~80歳代の元議員を中心にインタビューを行う。後半は現役も含めて対象者を絞り込む。
インタビューの質問項目に関しても、前年度の経験をふまえ、より意味のある内容になるよう精査する。作業仮説を精緻化し、同一の質問項目を用いることで傾向を見いだしていく。
また海外においてどのように女性議員を発掘し育成しているかに関して、データ収集をはじめる。
比較政策過程分析に関しては、基本法、雇用、家族法、健康と暴力の4分野にわけ、引き続き文献収集を行う。女性の質的代表性に関しては英語文献において近年かなりの研究蓄積があるので、理論動向、実証方法についての整理を行い、本研究にどう活かしていくのかを検討する。政策分野ごとの特性に関しても、ある程度の見通しを立てるものとする。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

まずは郵送調査の報告書(詳細版)の刊行をめざす。そのために何度か研究会を開く。また印刷代、郵送代が発生する。もし郵送調査を新国会議員対象に行う場合は、郵送料、印刷代、データ入力依頼等がかかることになる。
インタビュー調査に関しては、高齢者の場合はインタビュアーがご自宅などに出かけた方が望ましいため、国内旅費が発生する可能性がある。またインタビューのテープ起こしも初年度と同様に業者に依頼する。
海外視察のため海外渡航を行う。まずは北米において女性議員に関する研究所および市民団体、女性団体を訪問する。
研究の中間報告を行う研究会を開催し、外部の研究者との意見交換の場を持つ。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Presentation (1 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] 日本におけるジェンダー・クオータの成立条件2012

    • Author(s)
      三浦まり
    • Organizer
      法政大学大学院政治学専攻・お茶の水女子大学ジェンダー研究所共催公開シンポジウム
    • Place of Presentation
      法政大学(東京、千代田区)
    • Year and Date
      20121201-20121201
    • Invited

URL: 

Published: 2014-07-24  

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