2014 Fiscal Year Research-status Report
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24530176
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Research Institution | International Christian University |
Principal Investigator |
毛利 勝彦 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (00247420)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | グローバル・イシュー / 地球環境ガバナンス |
Outline of Annual Research Achievements |
地球環境ガバナンスの制度化の行方について、ポスト2015年開発アジェンダをめぐる国連交渉とグローバル市場における制度化について考察した。前者については、持続可能な開発目標(SDGs)策定とそれに対応した制度化について、後者については国際統合報告評議会(IIRC)の取り組みを追った。前者については、Global Justice in the Anthropoceneという論文をまとめ、持続可能な開発ガバナンスをめぐる「第4の柱」論争において倫理や制度化の側面が重要となっていることを指摘した。平成26年3月に国連防災世界会議に来日されたパンギムン国連事務総長に「第4の柱」は何かを質問する機会を得て、「Justiceだと思う」との回答を得たことからもこの指摘の妥当性があると思われる。また、後者については、IIRCのパイロットプロジェクトに参加した日本の医薬品メーカーの統合報告書の取り組みをScaling-up for Sustainabilityという事例研究にまとめ、Global International Studies Conferenceで研究成果を報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
政府と市場に注目した制度化について、いずれもグローバルな動向とナショナル、ローカルな動向の結節点が重要であることが明らかになったが、気圏、地圏、生物圏、水圏の制度化の相違についてさらに分析してゆく必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
2015年度にはConference on Finance for Development, Post-2015 Summit, UNFCCC COP-21など重要な国際会議が続くので、こうした国際交渉において地球環境ガバナンスの制度化がどのように扱われているかを引き続きフォローするとともに、できるだけ現地インタビューや参与観察を行うことによって理論的かつ政策的に重要な含意を引き出したい。
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Causes of Carryover |
2015年度に地球環境交渉を扱う重要な国際会議が予定されており、また2015年度後期に特別研究期間をとる計画なので、これらを利用してより効果的な研究成果をとりまとめるために次年度繰り越しをする判断をとった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
9月にニューヨークで実施される国連総会/ポスト2015年開発アジェンダサミット、12月にパリで実施される国連気候変動枠組条約締約国会議(COP21)に参加するための海外出張旅費として主に使用する計画である。
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Research Products
(2 results)