2012 Fiscal Year Research-status Report
不公平回避選好と囚人のジレンマにおける内生的リーダーシップのゲーム理論研究
Project/Area Number |
24530198
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
末廣 英生 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (30162837)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 囚人のジレンマ / 不公平回避選好 |
Research Abstract |
不公平回避選好を持つプレーヤーによる、2段階内生手番囚人のジレンマを、動学的非完備情報ゲームとして定式化し、そのリーダーシップ均衡の存在条件、および均衡比較静学分析を行った。分析の結果、次の2つの結果を証明することができた。[結果1] リーダーシップ均衡が存在する十分条件が得られ、その条件の含意を不公平回避選好の観点から特徴付けることができた。[結果2] リーダーシップ均衡が実現するリーダーシップ確率について、囚人のジレンマのペイオフに関する単調比較静学が行えた。 その結果を論文、Abe, Kobayashi, and Suehiro (2012), "Leadership in Prsoner's Dilamma with Inequity Aversive Prefernces"にまとめた。この論文を、次の3つの国際学会に発表投稿し、発表採択されて、発表した。 [1] Econometric Scociety, North American Meeting(ノースウエスタン大学(米国)、2012年6月、発表者:安部浩次) [2] Game Theory Society, Games 2012(ビルギ大学(トルコ)、2012年7月、発表者:安部浩次) [3] Econometric Society, European Meeting(マラガ大学(スペイン)、2012年8月、発表者:安部浩次)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
囚人のジレンマにおいてリーダーシップを実現する均衡が存在する存在条件という基本的な結果を証明することができた。さらに、均衡の比較静学の基礎となる、リーダーシップ確率の比較静学を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
リーダーシップをとるプレーヤーの不公平回避選好の特徴付け、およびその比較静学分析を行い、論文を改訂して、国際学術雑誌に投稿する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
論文共著者の1人が大阪大学から横浜国立大学に転勤したため、研究の打ち合わせ、討論のため旅費が必要である。
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