2013 Fiscal Year Research-status Report
消費の外部性,政府予算の調整手段および経済的な不安定性
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24530206
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
後閑 洋一 立命館大学, 経済学部, 教授 (30324502)
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Keywords | 政府の資金調達手段 / 労働所得税 / 資本所得税 / 所得税の累進性 |
Research Abstract |
研究発表については2013年7月5-7日にThe Association for Public Economic Theory (APET)主催のコンファレンスPET13にて研究報告を行った.報告論文は「Dynamic Instability, Private Expenditure Funding and Nonlinear Income Taxes: A Comparison」である。 また,2013年7月22-29日にSociety for the Advancement of Economic Theory主催のコンファレンスであるThe 13th Annual SAET Conferenceにて研究報告を行った.報告論文は「Balanced Budgets, Patterns of Aggregate Fluctuations and an Overlapping Generations Model with Externalities」である. さらに2013年11月28日にキヤノングローバル戦略研究所主催の研究会で研究報告を行った.報告論文は「What kindred factors exert opposing influences on the speed of convergence ?」である. いずれの研究会でも有識者から有益かつ貴重なコメントをもらった.それをもとに論文を書き直しレフリー性のジャーナルへ投稿中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
所得税の累進性と経済的な不安定性の関係について労働所得税と資本所得税の累進性の変化が経済的な不安定性の発生確率に異なった影響を与えること,およびその質的効果が民間部門の支出調達手段に大きく依存することを証明することができた.この論文はポルトガルで研究発表をした論文で現在レフリー性のジャーナルへ投稿中である. さらに内生的な所得税と経済的な不安定性の関係についても同様の特性があることが判明した.この論文はフランスで報告した論文でなるべく早くレフリー制のジャーナルへ投稿する予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は所得税の累進性と収束速度の関係を考察する予定である.昨年度の研究分析からそれらの関係も所得税が労働所得および資本所得であるかによって結論が大きく変わることが予想される. さらに民間部門の支出が労働所得および資本所得であるかに依存して質的な効果が大きく変わるのではないかと予想している.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度より必要なものに使用するほうが研究の効率性を引き上げると思われたから. 科研費の大部分は海外出張に使う予定であるが次年度使用額もその足しにする予定である.
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