2013 Fiscal Year Research-status Report
環境政策と立地の政治経済学:内生的な迷惑施設・住宅立地と所得分布
Project/Area Number |
24530245
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中田 実 名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (50372545)
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Keywords | 環境政策 / 所得分配 / 政治経済学 / 迷惑施設 / 立地問題 |
Research Abstract |
昨年度に続き、迷惑施設と所得水準の異なる住宅の立地問題に関するモデル分析を構築、改善を進めた。まず、立地の内生化を進めるため、既存研究の分析を続けて行った。次に、負の外部性を発生する迷惑施設の立地問題に関して、ミクロ的基礎付け基づき立地を内生化した、一般均衡モデルの構築を継続した。具体的には、まず、負の外部性を持つ迷惑施設を導入すると、施設の立地が都市の端に内生的に決定されることが分かった。その際、計算の複雑化を避けるため、線状の都市を仮定するなど、迷惑施設の立地決定以外の部分を出来るだけ単純化している。計算の複雑さを押さえてモデルの検証可能性を高める意味でも重要である。最後に、所得水準の差異の導入に関する検討を始めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
基礎的なモデル分析を構築、改善を進めたこと。次に、立地の内生化を進めるため、既存研究の分析を終了したこと。また、負の外 部性を発生する迷惑施設の立地問題に関して、ミクロ的基礎付け基づき立地を内生化した、一般均衡の基礎モデルが構築できたこと。最後に所得分布を導入したモデルの検討に着手できたこと。 構築の際には、モデルの検証可能性を念頭に置いたモデル構成を目指しており、理論分析だけでなく、シミュレーション分析による現 実妥当性を念頭に置いたモデル枠組みを提示できていること。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度では、まず昨年度構築を開始した静学の基礎モデルが完成できたので、この静学モデルを用いて、所得の異なる階層の住宅立地がどのようになるか、所得分布を導入した一般均衡モデルを構築し、定性分析を行う。次に、数理モデルの現実妥当性を検証するため、シミュレーションによる定量的分析を行う。
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Research Products
(1 results)